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妊娠しやすいカラダづくり No.818 2019/2/17
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今週の内容__________________________________________________________
・更新情報
・最新ニュース解説:伝統的な食べ方よりもエビデンスベースな食べ方
・お知らせ
・当社製品&サービス
・編集後記
更新情報____________________________________________________________
サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2019年2月17日 最新ニュース
食事パターンとART治療成績
https://www.akanbou.com/news/news.2019021701.html
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2019年2月16日 最新ニュース
採卵から胚移植までのクリニック周辺の大気汚染と体外受精治療成績との関係
https://www.akanbou.com/news/news.2019021601.html
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info@akanbou.com
最新ニュース解説____________________________________________________
伝統的な食べ方よりもエビデンスベースな食べ方
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体外受精や顕微授精治療開始前の「pro-fertility(エビデンスに基づいた)」食事パターンは、その後の良好な治療成績に関連し、地中海食やAHEI-2010、ファティリティダイエットなどの食事パターンよりも不妊治療女性患者にふさわしいことがアメリカで実施された研究で明らかになりました。
https://www.akanbou.com/news/news.2019021701.html
ハーバード大学の研究チームは、体外受精や顕微授精を受ける女性患者にとって良好な治療成績のための食べ方は、地中海食などの伝統的な食べ方やAHEI-2010などの生活習慣病予防のための食べ方よりも、これまで食とART治療成績の関連研究で良好な治療成績と関連した栄養素や食品を組み合わせた"pro-fertility"食がよいのではないかと考え、それを検討するために4つの食事パターンと治療成績の関連を比較しました。
ハーバード大学の関連病院であるマサチューセッツ総合病院でARTに臨む357名の女性に治療開始前に食物摂取頻度調査票を実施し、食品の摂取頻度や量を調査し、4つの食事パターンへの近さをスコア化しました。
4つの食事パターンは以下の通りでした。
1)地中海食:地中海沿岸地域の伝統的な食べ方
2)AHEI-2010食:疫学研究で生活習慣病にかかりにくかった食べ方
3)ファティリティダイエット:疫学研究で排卵障害の不妊症になりにくかった食べ方
4)"pro-fertility"食:食とART成績の関連研究で良好な治療成績と関連した食品を組み合わせた食べ方
結果は、AHEI-2010とファティリティダイエットは治療成績との関連はみられませんでした。地中海食は良好な治療成績との関連がみられましたが、最も強く相関したのは"pro-fertility"食でした。
"pro-fertility"食スコアが高くなるほど着床率や妊娠率、出産率が有意に高くなりました。
大変興味深い研究結果です。
これまで地中海食がART患者にとって最も推奨される食べ方ではないかと考えられてきました。地中海食スコアと良好な妊娠率や出産率と関連するという報告がいくつかなされていたからです。
ただし、地中海食に関する研究報告はほとんどが生活習慣病予防で、ART成績との関連は3篇でした。
今回の研究では地中海食よりも、これまでの食とART成績の関連研究データに基づいたエビデンス食と言える、"pro-fertility"食のほうが良好な治療成績に関連することがわかりました。
この結果から伝統的な食べ方や生活習慣予防に適した食べ方よりも、エビデンスに基づいた食べ方がよいことがわかりました。
もちろん、これまでの研究はいずれも欧米で実施されたものですから、私たちにそのままあてはまるわけではありませんが、いくつか参考になるポイントを挙げたいと思います。
1)微量栄養素(葉酸・ビタミンB12・ビタミンD)のサプリメント補充
"pro-fertility"食では葉酸やビタミンB12、ビタミンDの食事やサプリメントからの補充が多いほど高スコアです。
伝統的な食べ方にはサプリメントは無縁です。また、生活習慣病の予防については検証が必要な期間が長期に渡ることからサプリメントの有効性については結論は出ていません。
ところが、ART成績との関連は治療前の1年間であり、今回の報告では葉酸やビタミンB12、んビタミンDの補充が多いうほど良好な治療成績と関連することが確かめられています。
2)野菜や果物の残留農薬の影響
"pro-fertility"食のもう1つの特徴は残留農薬の影響が少ない野菜や果物の食べ方です。筆者らは農薬使用についてはヨーロッッパに比べてアメリカのほうが基準が緩いからではないかと考えています。
実際にこれまでの研究でアメリカ農務省のデータから残留農薬の量が多い野菜や果物の摂取量が多いほど治療成績が有意に低いことを確かめています。
残留農薬の影響については明確なことは言えませんが、安心な野菜や果物を選ぶに越したことはないと言えるかもしれません。
3)全粒穀物、魚介類、乳製品、大豆食品
地中海食の特徴でもありますが、魚や大豆食品は日本では「当たり前」な食べ方になりますので、これまでの推奨通りです。
参考までに"pro-fertility"食スコアの算出方法の表は以下の通りです。
https://www.akanbou.com/docs/pro-fertility%20diet.pdf
いずれにしても、伝統的であるということ、健康的であるということだけでなく、食と不妊治療成績の関連研究で得られた知見を取り入れることが大切だということが言えます。
また、現代の食を取り巻く環境では、微量栄養素を必要とされるレベルまで効率的に充足させるために、サプリメントを一時的に活用することの必要性も高まっていると考えられます。
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編集後記____________________________________________________________
やはりエビデンスに基づいて考えることが大切ですね。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.818
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://partner-s.info/
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