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妊娠しやすいカラダづくり No.832 2019/5/26
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今週の内容__________________________________________________________
・更新情報
・トピックス:男性は股間の風通しをよくしておく
・お知らせ
・当社製品&サービス
・編集後記
更新情報____________________________________________________________
サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2019年5月24日
曇り時々雨、のち晴れますように愚痴とカウンセリングの違い
https://www.akanbou.com/column/reproductivecounseling/20190524.html
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トピックス May.2019________________________________________________
男性は股間の風通しをよくしておく
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男性の陰嚢(精巣を包む袋のこと)は、なぜ、身体の外にぶら下がっているかご存知でしょうか?
それは、体温で精巣があたたまらないようにするため、つまりは、「冷却」のためなのです。
それでは、なぜ、精巣を冷やさなければならないのでしょうか?
それは、精巣の温度が体温並みに上昇すると、精子をつくるのに関わっている酵素の活性が低下してしまい、精子がうまくるつくられなくなるからです。
そのため、これから気温が、ぐんぐん、上昇する季節は、特に、要注意です。
◎下着のタイプで精液検査の結果が変わる
男性の下着のタイプが精液検査の結果に影響を及ぼすという研究報告(1)がなされています。
ハーバード大学の関連病院であるマサチューセッツ総合病院で不妊治療を受けているカップルの男性パートナーに、過去3ヶ月、どんな種類の下着をつけているのかを調査し、ゆったりしたタイプとぴったりしたタイプにわけ、精液検査の結果やホルモンとの関連を解析しています。
その結果は、驚くべきもので、ゆったりタイプ(345名)の精液検査結果は全ての項目で、ぴったりタイプ(311名)よりも良好で、ゆったりタイプの精子濃度はぴったりタイプよりも25%、総精子数で17%、総運動精子数で33%、それぞれ、多かったというのです。
また、血中の生殖関連ホルモンのFSH値もゆったりタイプがぴったりタイプに比べて14%低かったということで、ぴったり下着が精子をつくる働きを低下させたことを物語っています。
FSHは卵胞刺激ホルモンのことですが、男性の場合は精巣にたいして精子をつくるように指令を出しているからです。
もちろん、ぴったりタイプの男性で精子をつくる働きが低下している原因として考えられるのは、「熱」です。
このように肌に密着した下着をはいていると、熱がこもるので、精巣の温度が上がり、精子をつくる働きが低下することが確かめられたというわけです。
そして、陰嚢の温度と精子をつくる働きの関係をダイレクトに調べた研究報告もなされています。
◎陰嚢の温度と精子をつくる働きの関係
一日を通しての陰嚢の温度の変化が精子をつくる働きとどのように関連するのかを調べる研究報告(2)です。
実際、被験者の男性の左右の陰嚢に小型温度計を装着し、24時間モニタリングを実施し、陰嚢温度と精液所見や性ホルモン、精子の染色体異常、精巣への血流との関係を調べたというのです。
イタリアのパドヴァ大学の研究で、被験者は、左側に精索静脈瘤のある男性40名(乏精子症20名と精液所見正常20名)、肥満男性20名、そして、比較対照するために健康な男性20名です。
そして、この結果も、また、驚くべきものでした。
精索静脈瘤のある男性や肥満男性の陰嚢の一日の平均温度は、それぞれ、35.41℃、35.38℃と、健康な男性の34.73℃に比べて高かったというのです。
そして、陰嚢の温度上昇は精子をつくる働きの低下やFSHレベル上昇に関係したとのこと。
また、健康な男性の陰嚢温度は一日のうちに変動があって、睡眠中や車の運転中、仕事で座っている時、くつろいでいる時など、同じ姿勢で長時間座っている時に上昇し、反対に歩いてる時には温度が下がることがわかりました。
要するに、精索静脈瘤や肥満、そして、普段の生活スタイルで陰嚢の温度が上昇し、精子をつくる働きが低下するリスクが伴うというわけです。
◎精索静脈瘤や肥満の男性は精巣を根治療法で精巣を冷やす
精索静脈瘤がある男性、肥満男性は、普通でも精巣の温度が高く、そのことによって精子をつくる働きが低下している可能性が大です。
そのため、意識して精巣を冷やすようにつとめることが必須です。
ただし、対照療法ではなく、精索静脈瘤の手術やダイエットが根治療法になることは言うまでもありません。
◎普段の生活で股間に熱がこもらないように気をつける
健康な男性でも、陰嚢の温度は一日のうちに変動があって、睡眠中や車の運転中、仕事で座っている時、くつろいでいる時など、同じ姿勢で長時間座っている時に上昇し、反対に歩いてる時には温度が下がることがわかっています。
生活スタイルで陰嚢の温度が上昇し、精子をつくる働きが低下するリスクが伴うというわけです。
精子をつくる働きや精子そのものは、本当にデリケートなところがあり、ちょとしたことで、精子の数は増えたり、減ったりすることがわかります。
そのため、お子さんを望む男性、特に、パートナーが不妊治療を受けている男性は、普段の生活で股間に熱がこもらないように、以下のことに注意すべきです。
1)下着は「ゆったりタイプ」を選ぶこと。
2)長時間、同じ姿勢で座らないこと。
3)サウナや長風呂はできるだけ避けること。
4)運動すること
陰嚢の温度を24時間モニタリングしたイタリアの研究では、車の運転中や仕事中など同じ姿勢で座ることで陰嚢の温度が上昇することがわかりましたが、その場合でも、コーヒーブレイクの時は温度が急降下していることもわかりましたので、体勢を変えたり、休憩時には歩き回ることで精巣を冷やせるようです。
これからに季節、精子はダメージを受けやすくなるはずです。
くれぐれも、「風通し」をよくしておきたいものです。
文献)
1)Hum Reprod. 2018; 33: 1749
2)Hum Retrod. 2015; 30: 1006.
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編集後記____________________________________________________________
男性は女性と違い、毎日、精子がつくられています。そのため、その時々のライフスタイルが精子の質にダイレクトに影響を及ぼすようです。
そのため、普段の生活が精子の質を左右すると言っても過言ではありません。正しい知識を得て、精子を守るライフスタイルを心がけたいものです。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.832
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
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