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妊娠しやすいカラダづくり No.857 2019/11/24
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今週の内容__________________________________________________________
・更新情報
・最新ニュース解説:これからの季節はビタミンD不足に要注意
・当社製品&サービス
・人材募集のお知らせ
・編集後記
更新情報____________________________________________________________
サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2019年11月24日 最新ニュース
デンマークのマーガリンへのビタミンD添加政策前後の不妊症女性の出産率
https://www.akanbou.com/news/news.2019112401.html
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info@akanbou.com
最新ニュース解説 Nov.2019__________________________________________
これからの季節はビタミンD不足に要注意
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この10年で、食事や栄養素が妊娠しやすさ、不妊治療の治療成績に関連するという研究データが蓄積されています。
その中でもビタミンDは、最も注目されている栄養素の1つです。
不妊治療を受けていてもいなくても、ビタミンDが充足している女性は不足している女性に比べて妊娠率や出産率が高く、妊娠するまでの期間が短いという研究報告が増えているからです。
妊娠しやしさだけでなく、流産率が低く、お腹の中に胎児の成育、さらには、子どもの出生後の心身に健康にもプラスの影響を及ぼすというデータが、相次いで発表されています。
◎ビタミンDは紫外線を浴びて皮膚でつくられるビタミンDの一番の特徴は、魚やきのこなどからも摂取していますが、必要な量のほとんどが、紫外線を浴びて皮膚でつくられるということでしょう。
普通、ビタミンは体内でつくることが出来ないとされていますので、ビタミンDだけは例外で、そのためビタミンDのことをステロイドホルモンという専門家もいます。
紫外線を浴びることでコレステロールからつくられ、活性型に変換された後は核内のビタミンD受容体に結合し、作用が発揮されるからです。
そのため、特に紫外線を避ける女性の間で不足していることが多く、不妊女性ではほとんどが不足していると言われています。
◎デンマークのマーガリンへの添加政策
そんな特徴をもつことから、日照時間が限られている北欧ではビタミンD不足が深刻で、社会問題となっています。
その対策として、デンマークでは1962年から1985年まで、マーガリン製造メーカーに対して全ての製品にビタミンDを添加することを法律で義務づけていました。
このビタミンD添加政策で、デンマーク人のビタミンDの1日の平均摂取量が13%増加したとの報告がなされています。
ところが、この添加政策は1985年3月31日に、突然、中止されました。
◎ビタミンD添加が妊娠しやすさにどんな影響を及ぼしたのか
ビタミンDが妊娠しやすさに及ぼす影響については、まだまだ、相反する研究報告がなされています。
そこで、デンマークでマーガリンにビタミンDを添加していた、すなわち、国民にビタミンDを強制的に補充させていた時代と添加されなくなった時代に不妊症と診断された女性の出産率を比較した研究が実施され、その結果が、最近、アメリカ生殖医学会誌の電子版に掲載されました。
◎どんな研究だったのか
ビタミンDがマーガリンに添加されていた時期(1980年6月1日から1985年5月31日)、添加終了直後で影響が残る時期(1985年6月1日から1986年8月31日)、添加の影響がなくなった時期(1986年9月1日から1991年8月31日)の3つの期間に、医療機関で不妊症と診断された女性の12ヶ月後の妊娠率を比較するというものでした。
◎どんな結果だったのか
出産に至った女性の人数と割合は以下の通りでした。
・添加されていた時期 :917名/6313名(14.5%)
・添加終了直後で影響が残る時期:174名/1404名(12.4%)
・添加の影響がなくなった時期 :737名/8495名(8.7%)
このように添加されていた時期が出産に至った女性の割合が最も高かったことがわかりました。
また、それぞれの時期の出産に至ったオッズ比(添加の影響がなくなった時期をに不妊症と診断された女性のその後の出産に至ったオッズ比は以下の通りでした。
・添加されていた時期 :1.87(95% CI 1.68-2.08)
・添加終了直後で影響が残る時期:1.52(95% CI 1.27-1.81
・添加の影響がなくなった時期 :1(reference)
このようにデンマークで不妊症と診断された女性のその後、出産に至る確率は、マーガリンにビタミンDが添加されなくなった時期に比べて、添加されていた時期のほうが87%高かったことがわかりました。
◎ビタミンDと妊娠、出産
ビタミンDがどのようなメカニズムで妊娠や出産に関与しているのか、多くの研究結果が報告されています。
そもそも、卵巣や子宮内膜、胎盤には、多くのビタミンD受容体やビタミンDの代謝酵素が存在しています。
このことは、ビタミンDが妊娠や出産に関与している証拠です。
卵巣でホルモン産生に、栄養膜でhCGの分泌に、さらには、子宮内膜が着床環境を整えるのに、妊娠後は胎盤でプロゲステロンやエストロゲンの産生にと、妊娠の成立から継続まであらゆる場面でビタミンDが必要とされています。
◎ビタミンDの過不足は血中の25(OH)Dを測定する
ビタミンDの過不足は血中の25(OH)Dを測定することでわかります。もしも、30ng/mL未満であれば不足、20ng/mL未満で欠乏とされています。
不足していれば30ng/mL以上を目安に、紫外線を浴びるようにつとめたり、魚、特に、鮭やキノコなどの摂取量を増やします。
もちろん、ビタミンDのサプリメントが効率的です。
また、サプリメントを利用する場合は剤型と摂取のタイミングが吸収率を大きく左右します。
デンマークではマーガリンに添加していたのはビタミンDは脂溶性(油に溶ける)であるからです。
そのためサプリメントを利用する場合は、ビタミンDを油に溶かしたソフトカプセルが、タブレットタイプよりもベターです。
そして、必ず、夕食後すぐに摂取することです。
これからの季節、日照時間が短くなり、ビタミンDの体内での産生量も少なくなります。食事やサプリメントで不足しないように気をつけたいものです。
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編集後記____________________________________________________________
これからの季節は身体の冷え対策だけでなく、ビタミンDの不足対策も重要です。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.857
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発 行:株式会社パートナーズ
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