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妊娠しやすいカラダづくり No.859 2019/12/8
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今週の内容__________________________________________________________
・更新情報
・トピックス:オメガ3脂肪酸サプリメント摂取と妊娠率
・当社製品&サービス
・人材募集のお知らせ
・編集後記
更新情報____________________________________________________________
サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2019年12月10日 編集長コラム
「ふたりで取り組むこと」の大切さ
https://www.akanbou.com/column/henshuuchou/20191210.html
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トピックス Dec.2019________________________________________________
オメガ3脂肪酸サプリメント摂取と妊娠率
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オメガ3脂肪酸は多価不飽和脂肪酸に属する脂肪酸で、EPAやDHAはサケやマグロなどの脂肪の多い魚、かにやカキなどの甲殻類に含まれています。オメガ3脂肪酸の異なる種類のα-リノレン酸は、亜麻仁油やシソ油などの植物油に含まれています。
多価不飽和脂肪酸はオメガ3脂肪酸の他にオメガ6脂肪酸があり、必須脂肪酸と呼ばれています。体内でつくることが出来ないため食事から摂取しなければならない栄養素だからです。
そのため、食事内容次第では不足したり、過剰になったりする栄養素です。
このオメガ3脂肪酸、特に、EPAやDHAの摂取量や血中濃度が高いほど体外受精の妊娠率や出産率が高いという研究報告がなされています。
◎オメガ3脂肪酸の摂取量や血中濃度と治療成績の関係
ハーバード大学のEARTH研究が代表的な研究(1)で、体外受精女性患者100名の血中のオメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸の濃度を測定し、その後の治療成績との関係を調べています。
その結果、血中のオメガ3脂肪酸のDHAやEPA濃度が高いほど治療成績が高かったということがわかりました。
どれくらいかと言いますと、DHAやEPA濃度が1%上昇するごとに妊娠率や出産率は8%増加、特に、上昇効果はEPAのほうが大きく、EPA濃度が1%上昇するごとに妊娠率は10%、出産率は15%、それぞれ増加したというのです。
一方、驚くべきことに、同じオメガ3脂肪酸でも、亜麻仁油に豊富なα-リノレン酸は正反対の結果で、α-リノレン酸濃度が高いほど治療成績が悪いことがわかりました。
もう1つの多価不飽和脂肪酸のオメガ6脂肪酸は治療成績とは関連しませんでした。
また、同じEARTH研究で、体外受精女性患者168名に治療開始前に食事やサプリメントからのオメガ6系脂肪酸とオメガ3系脂肪酸の摂取量を算出し、その後1年間の297治療周期との関連を調べています。
食事やサプリメントからの摂取量でもDHAやEPAの摂取量が多いほど治療成績が高く、総エネルギー摂取の1%の飽和脂肪酸をDHAやEPAに変えることは出産に至る確率の2.37倍の上昇と関連しました。
このことから、DHAやEPA、特に、EPAは体外受精の治療成績にプラスの影響を及ぼすことはわかりました。
◎魚を食べることは早期の妊娠成立を関連
DHAやEPAの主な供給源は魚介類です。当然、魚を食べることが妊娠成立によい影響を及ぼすはずです。
今度はアメリカ小児健康・人間発達研究所の有名な前向き研究、LIFE研究がそのことを調べています(2)。
妊娠希望のカップル、501組の魚介類を食べる頻度と性交回数を調べ、妊娠までに要した期間から算出した妊娠率との関係を調べています。
その結果、魚介類を食べる頻度が周期あたり8回以上だったカップルは1回以下だったカップルんび比べての妊娠率が61%高かったとのこと。
また、驚くべきことに、性交回数も魚介類をよく食べるカップルのほうが多く、周期あたり8回以上魚介類を食べたカップルはどちらも1回以下だったカップルに比べて22%多かったというのです。
魚をよく食べるカップルが早く妊娠に至ったのは性交回数が多いことも寄与しているのかもしれません。
◎オメガ3脂肪酸サプリメントと妊娠率
それではオメガ3脂肪酸のDHAやEPAのサプリメントの摂取はどうなのか、今年の10月にアメリカのフィラデルフィアで開催されたアメリカ生殖医学会でノースカロライナ大学チャペルヒル校の研究グループが発表しています(3)。
妊娠希望のカップルを1年間追跡し、DHAやEPAを含む魚油サプリメントの影響を調べています。
900名の女性の2510周期を対象に解析した結果、オメガ3脂肪酸サプリメントを摂取していた女性は摂取していなかった女性に比べて調整後の妊娠率が1.83倍だったとのこと。
今後、DHAやEPAの有効性を検証した臨床データはどんどん出てくるものと思われますが、妊娠希望のカップルは、脂ののった魚を週に3回程度は食べることが、不妊治療を受けていてもいなくても、早期の妊娠成立にプラスになる可能性があるはずです。
そして、もしも、あまり魚を食べないということであれば、DHAやEPAの魚油サプリメントを補充されるのがよいと思います。
1)Hum Reprod 2018; 33: 156
2)J Clin Endocrinol Metab 2018; 103: 2680.
3)Fertil Steril 2019; 112: e28.
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編集後記____________________________________________________________
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