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妊娠しやすいカラダづくり No.1012 2022/11/12
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今週の内容__________________________________________________________
・トピッックス:旬の野菜を美味しく調理して
・お知らせ:株式会社パートナーズでは人材を募集しています
・編集後記
トピックス Nov.2022________________________________________________
旬の野菜を美味しく調理して
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新しい命、順番に言えば、卵子や精子、受精卵、胚、胎児、そして、赤ちゃんが健康に成育するために必要とされる5大栄養素を過不足なく摂るためには、「加工食品をできるだけ減らし、自分で新鮮な食材を調理する」ことが基本です。
その「新鮮な食材」の中心になると思われるのが「野菜」ですが、「データが語る おいしい野菜の健康力」(丸善出版)という本には、目からウロコな情報が満載です。
一言で言えば、野菜の「選び方、食べ方」で健康効果が大きく違ってくるというのです。
厚労省と農水省が共同で作成している「妊産婦のためのバランスガイド」があります。そこには、野菜については「1日に350グラム」ということ、そして、葉酸や鉄、カルシウムが豊富に含まれる「緑黄色野菜」を積極的に摂ることが勧められています。
要するに、「量」と「種類」について記載されているのですが、この本を読んで、これだけでは片手落ちではないかと思いました。
量と種類に加えて、「選び方や食べ方」も知っておくべきです。毎日のことです。チリも積もれば山となる効果は計り知れません。
1)野菜や果物がもっている3つの力
野菜や果物を食べることで得られる健康効果には大きく3つあって「抗酸化力」と「免疫力」、そして、「解毒力」です。
いずれも生殖機能を根本で支えてくれている身体に備わった働きです。
もしも、抗酸化力が低下すると、卵子や精子の細胞が「サビ」ついてしまい、その質が悪くなってしまいます。
もしも、免疫力(免疫調整機能)が低下してしまうと、大切な精子や受精卵、胚を「間違って」攻撃し、排除しようとしてしまう危険性が高まります。
そして、もしも、解毒力が低下してしまうと、知らないうちに取り込んでいる生殖毒性のある物質が蓄積することになってしまいます。
要するに、野菜のチカラは生殖力を「縁の下の力もち」的に支えてくれているというわけです。
2)自然のチカラ
抗酸化力や免疫力、解毒力は、野菜に含まれているさまざまな成分によります。抗酸化力を発揮するのは抗酸化ビタミンやミネラル、そして、フィトケミカルと呼ばれている植物中に存在する天然の化学物質です。
よく知られているポリフェノールはこの一種で、ブルーベリーや赤ワインに含まれるアントシアニンや緑茶のカロテン、トマトのリコペン、ウコンのクルクミン、大豆のイソフラボンなど、数百種類と言われていて、挙げていけばきりがありません。
抗酸化力に比べると、野菜と免疫力はピンとこないかもしれませんが密接です。
免疫の中心的役割を担っているのは血液中の白血球でリンパ球と顆粒球があり、この割合は季節や気象によって変動し、私たちの体調に影響を及ぼします。
自然の状態では冬に顆粒球が多くなり、夏にリンパ球が多くなるのですが、この割合に深く関与しているのが食べ物(野菜)なのだそうです。
つまり、どんな野菜を、いつ食べるのかが、免疫調節に影響を及ぼしているのです。
そして、解毒力については、野菜は直接的にも、間接的にも関わっています。毒性物質を尿や汗に変えて体外に排出する際に重要や働きをするのが肝臓で肝臓を元気にしてくれるのはグルタチオンで、アブラナ科の野菜やアスパラガス、アボカド、パパイア、きゅうり、トマトなどに含まれています。
さらに、毒をつまかえるケルセチンはブロッコリーやリンゴ、青じそ、青ネギなど、ダイオキシンを排出してくれるクロロフィルは、小松菜、ほうれん草、青じそ、ケールなどに含まれています。
このように、あらゆる野菜に、さまざまな働きをする成分が含まれているのです。
3)選び方
普段、野菜を選ぶ際に意識していることはなんでしょうか。値段や形、色、また、無農薬、オーガニックかどうか、だと思います。
ところが、そんなことよりも大切なことがあるのです。
◎旬のものを選ぶ
季節の野菜や果物を選ぶ、すなわち、「旬」です。
これが最重要です。
この本の著者らは主要都市で、毎日、野菜や果物に含まれる成分分析を1年間に2000検体実施し、10年間続けているそうで、その結果をみると一目瞭然です。
旬の時期が最も栄養素の量が多いのです。
野菜の種類によって差はいろいろですが、たとえば、ほうれん草ではビタミンCの含有量は、旬の冬に比べて夏は3分の1以下です。現代の日本では、1年中、いろいろな野菜が出回っています。多くの野菜が品種改良され、通年で栽培できるようになったからです。
ところが、見た目や形は同じでも、中身は旬が最も濃いというわけです。
栄養成分の含有量だけではありません。免疫力に関わるリンパ球と顆粒球の割合も旬の野菜を食べることが大きく影響しています。
夏には夏が旬の野菜を食べ、冬には冬が旬の野菜を食べることが本来の免疫力が発揮されることになるというわけです。
◎露地栽培のものを選ぶ
野菜の栽培方法には「露地栽培」、「水耕栽培」、「植物工場」などがありますが、これによっても野菜のチカラが変わってくるようです。
自然の条件のもと、日照や雨、風、霜などの影響を直接受ける「露地栽培」で育てられた野菜が成分の含有量が最も多かったといいます。
その差は2~10倍といいますから驚きです。
◎いろいろな種類を選ぶ
野菜や果物に含まれる成分はそれぞれに特徴があります。抗酸化力の強い成分が豊富なものもあれば、免疫力の強い成分が豊富なもの、解毒力の強い成分が豊富なものもあります。
また、同じ抗酸化力、免疫力、解毒力でも、含まれる成分の種類と量もさまざまです。
そのため、満遍なく、いろいろな種類の野菜を選ぶことでトータルの力を高めることにつながります。
4)食べ方
野菜の食べ方は、生のまま、ゆがく、煮る、焼くと、いろいろありますが、調理方法でも野菜の力は違ってくるようです。
◎ゆで時間は30秒
菜の花をゆでる際に沸騰したお湯に入れてから10秒から3分まで10秒おきにさまざまな活性酸素の消去能力を測定したところ、ゆでてから30秒後がすべての種類の抗酸力のピークを示していました。また、食べ比べてみると抗酸化力がピークになる30秒後が最も美味しかったとのこと。
野菜のチカラと味は全くリンクしているのですね。
◎昔ながらの調理方法
レンコンを生、煮る、炒め煮の調理法で抗酸化力の違いを調べたところ炒め煮が最も高く、煮た時の2倍近くあったといいます。
レンコンの炒め煮というのは伝統的な調理法「きんぴら」です。
要するに、昔ながらの調理方法は野菜のチカラが最も発揮される方法であるということになります。
◎過熱調理
野菜に含まれる成分はほとんどが水分で、ゆでたり、蒸すことで水分とともに流出してしまいます。
そこで、栄養素を逃さず、うまみを残す方法として考えられたのが「過熱」調理なのだそうです。
実際に生やゆでた時に比べて過熱したときが抗酸化力が最も高くなっています。生よりも過熱調理したほうがたくさん食べられるというメリットもあります。
5)野菜の「チカラ」と「美味しさ」
最後に特筆すべきことは、野菜の「チカラ」と「美味しさ」は完全にリンクしているということです。
つまり、旬で、露地栽培された野菜を適切な方法で調理するのが最も美味しい食べ方になるということです。
旬の野菜を美味しく調理していただく、最高ですね。
興味ある方は是非とも読んでみてください。
・データが語るおいしい野菜の健康力(丸善出版)
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思うようにお子さんが授からないことに悩むカップルの力になりたい、そんな思いで、設立された会社です。
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私たちの目的は、単にサプリメントをたくさん売ることではなく、製品やサービスの提供を通して、ドクターにとっても、患者さんにとっても、「納得感の高い生殖医療の実現に貢献する」というビジョンの達成です。
現在、順天堂大学と共同研究講座「食と生殖機能先端研究講座」を開設し、不妊症の改善に役立つオリジナルサプリメントの開発や不妊患者カップルが取り組める不妊予防法の確立を目指しています。
今回、このビジョンの達成に、一緒に力をあわせて取り組んでもらえる人材を募集しています。
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そして、Eコマース関連業務。
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求めている人材として、ウェルビーイングや健康に関心がある方、メンバーと協力しながら仕事を進めていただける方、向上心があり、スピード感や変化の大きい環境を楽しめる方、そして、顧客の喜び、役に立つことを無上の喜びに感じる方です。
詳細は以下をご覧ください。
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編集後記____________________________________________________________
精子の質に目を向けることで、より、二人で取り組むことに繋がればと思います。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.1012
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編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
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