メルマガ

VOL.1053 食生活、なにをどう見直す?

2023年09月03日

____________________________________________________________________

 妊娠しやすいカラダづくり No.1053              2023/9/3
____________________________________________________________________


今週の内容__________________________________________________________

・編集長コラム:
・お知らせ:不妊相談会
・編集後記


編集長コラム Sep. 2023_____________________________________________

 食生活、なにをどう見直す?
--------------------------------------------------------------------
食事は健康な妊娠、出産のベースです。食と生殖機能との関連についての研 究データが蓄積されてきていることからも、食の質を高めることはとても大切なことです。

そこで、食生活を見直す場合、どのような点に着目すればいいのか、なにからはじめるのがよいのか、最近の研究報告をベースに考えてみたいと思います。

ここに挙げた内容は、あくまで、私たちの考えであり、一つの意見であることをご承知おきください。

1)野菜の種類と量を増やす
厚労省が推奨している1日の野菜の摂取量は350g以上ですが、最近の国民健康・栄養調査によりますと、その7割も食べていません。

そこで、1食あたり、もう一皿、野菜の量と種類を増やすことを提案します。

野菜 に含まれている栄養素、たとえば、ビタミンやミネラル、ポリフェノールなどの植物性化学物質の含有構成が野菜によって異なるからです。

そのため、食べる野菜の種類に偏りがあると、摂取できる栄養素も偏ってしまい、反対にいろいろな種類の野菜を食べることで、結果として、いろいろな栄養素を満遍なく摂取でき ることになります。

特にポリフェノールは抗酸化作用があり、独自の作用がありますので、極めて重要です。

2)たんぱく質のおかずを含んだ朝食を食べる
もしも、朝食を食べないことが習慣化しているのであれば、せめて、週に5日くらいは朝食、それも、たんぱく質のおかずを含んだ朝食を食べたいものです。

朝食を抜くと、昼食や夕食後の食後の血糖値が高くなる ことが知られています。

食後高血糖は活性酸素の発生量を増やし、それが続くと、糖代謝異常を招きやすく なり、卵子や精子にダメージを与えてしまう可能性が高まります。

3)砂糖入り清涼飲料水を控える
砂糖入り清涼飲料水は、不妊治療の治療成績の低下に関連することがわかっていて、砂糖入り清涼飲料水を多く飲む女性は、そうでない女性に比べて採卵数や良好胚数が少なく、1日に1本以上飲む女性は飲まない女性に比べて体外受精で出産まで至る確率が16%低いという報告がなされています。

飲み物に限らず、精製された砂糖、特に空腹時に飲んだり、食べたりするのは、血糖値の急激な上昇を招き、よい卵や胚をつくる のに「大敵」です。

4)魚を週に3回は食べる
動物性タンパク質源は、肉よりも魚を中心にするのが、妊娠や出産には適しているようです。目安としては週に3 回以上です。

ところが、実際には、このところの傾向としては、肉の摂取量が増え、魚の摂取量が減っています。

実際に魚をよく食べることは不妊治療の治療成績によい影響を及ぼすことが明らかで、魚を週に3回食べる女性は2週間に1回しか食べない女性に比べて、体外受精で出産まで至る確率が40%も高いという研究報告がなされています。

5)加工度の低い食材を選ぶ
最後に全体的なことですが、加工度の低い食材を選ぶということです。

加工度をあげることで、本来、その 食材に含まれていたさまざまな微量栄養素を捨ててしまうことになり、食材から摂れる栄養素のバランスは 悪くなってしまうからです。

せっかく、バランスのよい食生活を心がけていても、一つ一つの食材や食品に 含まれている栄養素のバランスが悪ければ、元も子もありません。

以上ですが、決して、誤解しないでいただきたいのは、あくまでも程度の問題であり、バランスの問題であるということです。

--------------------------------------------------------------------
↓編集長コラムバックナンバー
http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/
--------------------------------------------------------------------
記事についての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


お知らせ____________________________________________________________

東京都調布市のウイメンズクリニック神野主催の第31回不妊相談会が2023年9月16日の土曜日に開催されます。

院長の神野正雄先生は、情熱をもって不妊治療、特に、高度生殖医療に取り組まれ、高齢による卵巣機能低下が原因の不妊症に対して、独自の考え方と方法で、高い実績を挙げておられる先生です。

当サイトのドクターに訊くでも、「質のよい卵を育むための生活習慣~高齢不妊との正しい戦い方」というテーマでインタビューさせていただき、記事にしています。

神野先生は、現代における不妊の主な原因は、晩婚化によって、お子さん望むようになったときには、女性は、既に、妊娠しづらい年齢に差し掛かっていることが多くなったこと。また、現代に特有の不健康な生活習慣、すなわち、夜更かし、ストレス、歩かない生活、質の悪い食生活などが、インスリン抵抗性を招き、卵子や精子の質を低下させていることを指摘されています。

また、抗糖化機能性食品「ヒシエキス」が、ART反復不成功の高齢不妊患者さんの妊娠率を改善することを臨床試験により見出され、国内や海外の学会で発表され、論文にもなっています。

これまでの不妊相談会では、なぜ不妊になるのか、カップルで取り組むべきことはどんなことなのか、高度不妊治療とはどんなものなのかを解説しています。

個別相談も可能だそうです。
※先着8組まで。

◎第30回不妊相談会
日程:2023年9月16日(土)
時間:14:15~15:30
場所:調布市民プラザ あくろす 3階 ホール1
定員:50名
費用:無料
参加希望の方は下記あてお電話でお申込みください。
042-480-3105

・詳細はこちら
https://www.akanbou.com/seminar/fe2e3eea095dcb247c974836448a9d7c99bebd5d.pdf

・ウイメンズクリニック神野サイト
https://xs132599.xsrv.jp/index.html


編集後記____________________________________________________________

まだまだ猛暑が続いてしますが、本当に、ごくわずかですが、秋の気配も感じられるようになってきました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行]     VOL.1053
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします。
--------------------------------------------------------------------
不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、二人で話し合い、考えを整理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出来る限り客観的な視点でお届けしています。
--------------------------------------------------------------------
発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:https://partner-s.info/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎発行部数
・自社配信: 1,478部
・まぐまぐ: 2,226部
・合計部数: 3,704部(9月3日現在)
--------------------------------------------------------------------
◎免責事項について
当メールマガジンの提供する情報は医師の治療の代わりになるものでは決してありません。プログラムの実行は各人の責任の元で行って下さい。プログラムの実行に伴う結果に関しては、当社の責任の範囲外とさせて頂きます。
--------------------------------------------------------------------
◎注意事項
読者の皆さんから寄せられたメールは、事前の告知なく掲載させていただく場合がございます。匿名などのご希望があれば、明記してください。また、掲載を望まれない場合も、その旨、明記願います。メールに記載された内容の掲載によって生じる、いかる事態、また何人に対しても一切責任を負いませんのでご了承ください。
--------------------------------------------------------------------
◎著作権について
当メールマガジンの内容に関する著作権は株式会社パートナーズに帰属します。一切の無断転載はご遠慮下さい。