子宮筋腫核手術が体外受精の妊娠率を改善する

不妊改善・生殖医療関連

2005年06月02日

Fertility and Sterility Vol.83 May 2005 P.1473-1479

子宮筋腫のある女性は、体外受精の治療前に子宮筋腫核手術を受けることで、妊娠率の改善が期待できることを、アメリカの研究者の調査が明らかにし、「Fertility and Sterlity」に掲載されました。

調査では、101名の子宮筋腫があり、体外受精を予定している女性に、治療前に子宮筋腫核手術で筋腫を切除しました。

その結果、全く子宮筋腫のない女性のグループの体外受精の妊娠率と、同程度の妊娠率となりました。

研究者は、もしも、子宮筋腫が、妊娠に何らかの悪影響を及ぼしている場合には、適切な処置を施すことが必要であると述べています。

ただし、全ての子宮筋腫が悪影響を及ぼすわけではないとして、さらなる研究が必要だとしています。

コメント

子宮筋腫は、良性の腫瘍で、その大きさや場所は様々で、どの程度、妊娠の妨げになるのかもまた、一概には言えません。

一つの目安としては、月経過多や月経困難症、貧血、腰痛等の症状がある場合には、妊娠の妨げになっている可能性を疑う必要があるようです。
逆に、なんの自覚症状もないことも多く、そんな場合には不妊の原因になることは少ないと考えてよく、実際に、筋腫をもったまま。妊娠される方も大勢おられます。

★参考サイト
東府中病院医学講座「子宮筋腫」

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