オークランド大学の研究者による調査研究は、50人の体外受精による出生児と、60人の自然妊娠による出生児を対象として実施され、いずれの子供も双子や三つ子等の多胎妊娠ではなく、1人子でした。
研究の結果は、アメリカのサンディエゴで開催された内分泌学会で発表されました。
子供はいずれも、6から7歳で、身長や骨密度、血液検査を比較しました。
体外受精による出生児は、自然妊娠による出生児に比べて、約1週間早く生まれ、出生時体重もやや低い傾向にありますが、背が高く、血液の検査でも善玉コレステロールが高く、悪玉コレステロールが低いことが、分かりました。
コメント
体外受精のよって妊娠、出産することの子供への健康リスクについては、これまでもいくつかの研究結果が報告されています。
2003年にヨーロッパで実施された長期間に渡る調査では、440人の体外受精や顕微受精で生まれた子供を調査した結果、全く健康上の問題は確認されなかったとしています。ただし、長期間に渡る追跡調査は、そのリスクを否定できるほどに、十分に行われたというわけではなく、現在でも調査は進行中です。
今回の調査報告は、規模は小さいものの、プラスの結果が出たことが興味深いところではあります。