アデレード大学の研究チームは、肥満の母親から生まれた女性は、成人してから、排卵障害になりやすく、先進国の間で肥満が増えていることから、このことが、不妊傾向をより強めるのではないかとしています。
調査は、1973と1974年に生まれた30~32歳の女性、544人を対象に、出生時の体重や本人の出生時の母親の体重、そして、本人の病歴を確認しました。
月経不順の女性は、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)と診断され、概ね、出生時の体重が重く、母親にも出産時に肥満傾向にあることが多かったようです。
もともと、重症のPCOSの女性は、出生時には平均よりも低体重の場合が多いといわれているのですが、研究チームのリーダーは、PCOSの発症において、共通するメカニズムがあるのではないかとしています。
コメント
妊娠時の母親の栄養不良によって、低体重で生まれた女の子供は、将来、排卵障害を招きやすいといわれていました。
今回の発表は、妊娠時の母親が肥満の場合でも、女の子供は、PCOSによる不妊になりやすいとのことです。
いずれのケースでも、子宮内の環境が胎児の健康状態に大きく影響するようです。