スウェーデンの大学病院で実施された調査は、初めての体外受精を予定している166人の女性を対象に、治療を開始する1ヶ月前と採卵の1週間前のストレスレベルを調べました。
そのうち、移植可能な受精卵を得られたのが138名で、58人が妊娠、81人が妊娠しませんでした。
そして、妊娠した女性と妊娠しなかった女性の間で、ストレスレベルの違いは見られなかったとしています。
ただし、アメリカ生殖医学会の会長は、今回発表されたスウェーデンのような研究結果は重要ではあるとしながらも、ストレスが全く体外受精の治療成績に影響を及ぼさないとはいえないと指摘しています。
実際にストレスが治療成績を低下させたという調査結果も存在することから、影響を図る有効な手段がないというのが本当のところではないかとしています。
例えば、スウェーデンでは体外受精を受ける際には、費用は全くかからないが、アメリカでは平均で1万2000ドルの費用が個人の負担になり、単純な比較はできないとしています。
コメント
ストレスと治療成績との関連性はあるとする研究も多数あります。
そして、治療と併用してメンタルなケアが治療率の向上に貢献している数多くの事例も併せて考えると、やはり、なんらか影響を及ぼすとみるのが自然なように思います。
また、心配が大きいということは、誤った認識のためであることや十分な情報が提供されていないケースも多く、正しい情報を得られる環境づくりも重要であるように思います。