切らない子宮筋腫の新しい治療法(集束超音波治療)は効果的

不妊改善・生殖医療関連

2006年02月09日

Fertility and Sterility Volume85,Issue1,P.22-29 January 2006

MRIの画像をモニターしながら、超音波を照射する治療が、子宮筋腫の症状を軽減させるとの調査報告が、生殖医学誌(Fertility and Sterlity)に掲載されました。

この超音波を使った切らずに体に負担の少ない子宮筋腫の新しい治療法は、集束超音波治療(FUS)と呼ばれる治療で、今回初めての大規模調査によって、この治療法の有効性を、対象者の治療後6ヶ月と12ヶ月の症状の改善状況を確認することによって証明しました。

調査は、子宮筋腫の自覚症状のある109人の女性の対象に実施されました。

治療6ヶ月後に目標としていた症状の緩和を達成したのは全体の71%、1年後でも51%で、調査当初に予測していたよりもよい結果だったとのこと。

この調査は今後も継続され、3年後の状況も報告される予定です。

コメント

今回、報告されている子宮筋腫の新しい治療法は、集束超音波治療(FUS)です。2000年頃から始められた治療法で、日本では、まだ数ヶ所の医療機関しか実施されていません。

MRI の画像を撮りながら、数百本の超音波を当てて、患部を焼灼させます。体にメスを入れず、痛みや副作用も少なく、日帰りの治療が可能です。