研究の結果、判明したことは、男性は、毎日、新たな精子を造り続けていて、高齢でも父親になれるものの、やはり、年をとればとるほど、生殖能力は低下し、先天性異常のリスクが高まるのではないかという最近の研究を裏づけたことになりました。
長らく、卵子は女性と一緒に年をとることから、質の低下による妊孕性の低下や遺伝的な異常のリスクが高まることは、女性だけの問題とされてきました。
ところが、今回の研究は、男性にも同様の傾向があることを示唆するものでした。
試験は、22~80歳の政府系の研究機関の職員及びOB、97名の男性を対象に実施、喫煙者や不妊症、或いは、抗ガン剤や放射線治療を受けたことがある男性は対象から排除されました。
精子の形態や運動能力、さらには、生殖能力に影響を及ぼす目安となるDNA断片化指標を調べました。
コメント
このところ、男性にも年齢による妊娠率の低下が明確にみられるとか、日本の男性の精子の数が、調査したヨーロッパの国々に比べて顕著に少なかったとか、男性の生殖力に関する報道が相次いでいます。
子作りをスタートする年齢が高くなっている傾向は、女性だけでなく、男性にもみられることから、妊娠しやすいカラダづくりという発想は、決して、女性だけに必要なものではなく、男性も、同様なようです。
これまで、女性の側にだけ、問題とされていた認識から改める必要がありそうです。