"笑い"が体外受精の妊娠率を高める

ストレス

2006年06月23日

the 22nd annual conference of the European Society of Human Reproduction and Embryoligy

イスラエルの研究者は、体外受精の胚移植後の"笑い"が、治療成績を高める可能性があると、ヨーロッパ生殖医学会で発表しました。

Zerifinのthe Assaf Harofeh Medical CentreのDr. Shevach Friedlerは、体外受精を受ける女性が過度の緊張や不安、心配から、多大なストレス状態にあるために、治療成績に影響を及ぼしているのではないかと考え、医学の勉強を始める前にパリのパントマイムの学校で勉強した経験を生かし、体外受精を受けている女性が胚移植後にコメディーを楽しむことで、どのように治療成績に影響が出るのかを確かめました。

25~40歳の186名の体外受精を受けている女性を、93名ずつ、2つのグループに分け、一方のグループの女性には胚移植後の回復室で、15分間、自らコメディーを演じました。

そして、もう一方のグループには、通常の治療以外には何もしませんでした。

その結果、コメディーを楽しんだ女性のグループでは、93名中、33名が妊娠したのに対して、通常の治療を受けた女性のグループでは、93名中、18名だったとのことです。

胚移植後のリラックスが治療成績によい影響を及ぼしたからではないかとしながら、このようなことは、どこのクリニックでも実施できるわけではないとも指摘しています。

専門家は、治療において受けるストレスを緩和することが大切ではあるが、"お笑い"を医療機関が提供するというのは難しいとの見解を述べています。

コメント

さすがに、人口あたりの体外受精児の出生数が世界一のイスラエルです。

おもしろい先生がいらっしゃるものですね。

この発表は、体外受精を受けるにあたって、ストレスのコントロールするかが大切であることを証明するものです。

現実的に、医療機関で、エンタテイメントを期待できるわけではありませんので、自分で、胚移植後に楽しめる行事を入れるような工夫は誰でも実行可能でしょう。