試験は、タバコが胚の着床にどのように影響を及ぼすのかを調べるために、提供された卵子を使って体外受精を受けた女性を対象に実施されました。
その結果、1日に10本以下の喫煙者の妊娠率が52.2%だったのに対して、それ以上の喫煙者の妊娠率は31%でした。
このことから、タバコを吸うことは、子宮内の着床環境を悪化させるのではないかとしています。
ただ、双子になる確率はタバコの本数が多い女性ほど高かったとしています。
より多くのタバコを吸う女性では多胎率が60%だったのに対して、1日10本以下の女性では、31%だったからです。
このことについて、試験に携わった研究者は、理由は不明であるとしながら、タバコの煙に含まれる何千種類の有毒物質の影響は複雑で、女性によってさまざまな異なった反応が起きるのかもしれないとしています。
コメント
喫煙は、卵子の質の低下を促進させるといわれていますが、今回、ヨーロッパ生殖医学会の学術誌「HUMAN REPRODUCTION」に発表された研究では、卵子を若い女性から提供を受けて、体外受精を受けた女性を対象に調べていますから、タバコを吸うことが胚の着床にどの程度影響を及ぼすものかを調べています。
報告では、妊娠を望む女性はタバコを吸うのを止めるべきであると警告しています。