Ganeshらの研究チームは、第3期と第4期の子宮内膜症と診断され、小さなチョコレート嚢腫があって、 体外受精を受ける79名の女性を、チョコレート嚢腫の大きさによって、3 つのグループ(1~2cm、2~3cm、そして、3~4cm)に分けて、比較対照グループとして子宮内膜症のない体外受精を受ける27名の女性の 治療成績を調べました。
治療は全て、体外受精による2日目胚を2~3個移植することで実施されました。
その結果、4つのグループ間の卵巣刺激に要した排卵誘発剤の量、14ミリ 以上に発育した卵胞の数、採卵数、子宮内膜の厚さには、顕著な差は見られ ませんでした。
また、臨床妊娠率は、14.3%(1~2cm)、24%(2~3cm)、 19.2%(3~4cm)、そして、比較対照グループでは18.5%と、妊娠率においても、グループ間の差は確認できませんでした。
コメント
軽度の子宮内膜症やチョコレート嚢腫と不妊の関係は明確ではないようです。
ですから、子宮内膜症やチョコレート嚢腫があるからといって、不妊症ではないかと過剰に心配する必要はないようです。