Chapman UniversityのBrennan D. Peterson博士らは、大学病院で不妊治療を受けようとしている601名の男女にアンケートを実施しました。
その結果、25%の女性、7%の男性が、大小の不安を感じているのに対して、17%の女性、21%の男性が、夫婦生活がうまくいかないと感じていました。
不安が強いほど、夫婦生活への影響も大きくなるのですが、性生活がうまくいかないと感じているのは男性の方が多いことが分かりました。
不妊期間が長くなると、次第に自発的な性生活から、スケジュールが予め決められることから義務的に感じるようになってきて、不妊治療をスタートするようになると夫婦の性生活に大きな変化がみられると研究者は指摘します。
また、不妊治療を受けていると、性生活が夫婦二人だけのものと感じにくくなり、ストレスがより大きくなりますが、高度な治療を受けるようになると義務感から解放されると感じる夫婦もいるとしています。
ただ、性生活に熱い気持ちが萎えてきても、それは、スケジュール化されることや義務感から生じるもので、決して、二人の関係そのものが冷えてきたわけではないことを認識しなければならないとしています。
カウンセラーや心理士はこのことを理解し、ストレスや心配を軽減するようなかかわりが求められると結論づけています。
コメント
夫婦生活のプライバシーが保てなくなり、セックスが予め決められたスケジュールのもので、或いは、医師の指示に従って行うものになってしまうと、特に、男性側に大きなストレスになることは、どこの国も共通な悩みのようです。
このような状況に陥りやすいことを、予め、認識しておき、さまざまな対策や工夫を講じることは、とても大切なことのようです。