インスリン抵抗性が体外受精の成績に及ぼす影響

不妊改善・生殖医療関連

2007年12月26日

Fertility and Sterlity

インスリン抵抗性が高い女性は、体外受精による妊娠後、早産になりやすいことが、台湾の大学の研究で明らかになりました。

試験は、2004年1月から2005年4月まで、台北のクリニックで体外受精を受けた280人の女性に、治療周期に入る前に経口ブドウ糖負荷試験を受けてもらい、体外受精の結果との関連を調べました。

体外受精の結果、120名が妊娠、そして、妊娠が継続した89名の11名に25名に妊娠合併症がみられ、最も多い合併症が早産でした。

早産だった女性とそうでない女性を比べると、BMI(体格指数)が高く(23.46:20.97)、空腹時グルコースが高く(107.36:95.14mg/dl)、空腹時インスリンが高く(10.55:6.20μIU/ml)、インスリン抵抗性が高い傾向が見られました。

この結果、インスリン抵抗性は、妊娠率には影響しないものの、早産のリスクが高いことが分かりました。

体外受精に入る前に経口ブドウ糖負荷試験を受けてもらい、予め、早産のリスクを予測することが大切ではないかと結論づけています。

コメント

経口ブドウ糖負荷試験とは、通常、糖尿病が疑われる患者の検査で、ブドウ糖の摂取前と摂取後の血糖値を測定するものです。

普段から、血糖値が急激に上がるような食べ方をしないこと、そして、穏やかな運動習慣を身につけることが大切ですね。