研究チームは1964年から2006年に、実施された16の臨床研究のデータを統合して、5,545名のBMIの高い肥満女性と11,15名の標準体重の女性の流産のリスクを比較しました。
その結果、BMIが25以上の肥満女性は、19から25未満の標準体重の女性に比べて、1.67倍流産しやすく、卵子の提供を受けたり、排卵誘発剤を使った不妊治療を受けた肥満女性も、ぞれぞれ、1.52倍、5.11倍流産しやすいことが分かりました。
また、肥満は習慣性流産のリスクも4.68倍高く、それは、体外受精や顕微授精などの高度な不妊治療を受けた肥満女性でも同様でした。
その正確なメカニズムは明確にはなっていませんが、肥満は流産のリスクを高めることは明らかです。
コメント
肥満は妊娠しにくくなるだけでなく、妊娠しても流産しやすくなるようです。
世界共通の肥満度の指標をBMIといいます(Body Mass Indexの略)。
[BMI=体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))]
身長の二乗に対する体重の比で体格をあらわす指数です。