生活習慣は不妊のカップルの自然妊娠の確率に影響する

妊孕性に影響する因子

2008年07月08日

the European Society of Human Reproduction and Embryology conference in Balcelona

コーヒーやお酒を飲み過ぎたり、喫煙や肥満は、不妊に悩む夫婦の自然妊娠の確率を低くする可能性があることが、オランダで実施された調査で明らかになり、バルセロナで開催中のヨーロッパ生殖医学会で発表されました。

オランダのRadboud Universityの研究チームは、1985年から1995年の間にオランダで体外受精を受けたにもかかわらず、体外受精では妊娠できなかった女性、約9000人を対象に、その後の自然妊娠に至ったかどうかの調査、そして、生活習慣についてのアンケートを実施しました。

その結果、体外受精を受けても妊娠できなかったにもかかわらず、16%の女性は、その後、自然妊娠したことが判明、そして、その45%は、最後に体外受精を受けてから半年以内でした。

また、生活習慣との関連を調査したところ、1日に4杯以上のコーヒーを飲む女性は、また、週に3回以上お酒を飲む女性は、 自然妊娠する確率が26%低く、喫煙する女性や肥満女性は、それ以上に自然妊娠する確率が低かったことが分かりました。

年齢が36歳で、喫煙やたくさんのお酒やコーヒーを飲む習慣があって、肥満の女性は、3回の体外受精で妊娠できなかったあと、自然妊娠できる確率は5%程度になるものの、もしも、喫煙やたくさんのお酒やコーヒーを飲まない、そして、標準体重の女性のそれは、3倍の15%になるとのこと。

コメント

タバコを吸って、大量のお酒やコーヒーを飲む肥満の女性でも、普通に妊娠する方は大勢いらっしゃいます。

大切なことは、なかなか授からない、もしくは、授かることができないといった夫婦にとっては、日常の生活習慣は、妊娠しやすさに、少なからず、影響を及ぼすことを知っておくということではないでしょうか。