ペンシルバニア州立大学医学部の研究チームは、19歳から48歳の87名の健康な成人男性を対象に、BMI(体格指数)と子どもの有無、生殖ホルモンの血中濃度、精液検査を実施しました。
その結果、肥満の男性ほど、男性ホルモンの濃度が低く、同様に、LHとFSHの2つの下垂体からの性腺刺激ホルモンの濃度も低く、反対に女性ホルモンのレベルが高いことが分かりました。
BMIについては全体の平均が29.3だったのですが、子どもを持つ男性の平均は28、子どもを持てなかった男性の平均は32でした。
このことから肥満は男性の妊娠させる力を低下させると結論づけています。
コメント
肥満は、生殖ホルモンのバランスを、男性の精子をつくる機能を低下させる、「低ゴナドトロピン性性腺機能低下症」のリスクを高める状態にするとのこと。
過度の脂肪が男性ホルモンを女性ホルモンに変換し、そのことで、下垂体からの性腺刺激ホルモンの分泌を抑制し、精子をつくる機能を弱めてしまうのではないかと考えられているようです。
これまでも、男性の肥満は、性欲を低下させたり、ED(勃起不全)になりやすいとの報告があります。