イギリスのシェフィールド大学の研究チームは、これまでに実施された21の臨床試験の結果を統合、解析することで、喫煙習慣のある女性とない女性の高度生殖医療の臨床妊娠率や出産率、そして、妊娠後に流産したり、子宮外妊娠の確率を比較しました。
その結果、女性の喫煙習慣は、臨床妊娠率、出産率ともに大きく低下させ、流産や子宮外妊娠のリスクを高めることが明らかになりました。
喫煙女性の妊娠率と非喫煙女性の妊娠率のオッズ比は0.56、出産率では0.54、反対に自然流産のオッズ比は2.65、子宮外妊娠は、15.69でした。
受精率については喫煙女性と非喫煙女性の間には大きな差はみられませんでした。
コメント
タバコは妊娠する力を低下させると言われていますが、体外受精や顕微授精の治療成績を比較すると一目瞭然です。
今回の報告は、単にタバコが悪いというだけでなく、女性の身体の状態は受精後の着床、妊娠の成立そして、妊娠の継続にまで、大きく影響を及ぼすということに他なりません。
まずは、健康な身体をつくることがスタートということですね。