精液中の葉酸濃度が低いと精子のDNAの損傷度が高くなる

男性の妊娠させる力に影響を及ぼすもの

2009年08月03日

Fertility and Sterility

精液中の葉酸濃度が低いと精子のDNA損傷度が高くなることが、オランダの大学病院の研究チームの試験で明らかになりました。

2004年9月から2007年1月までの間に、オランダのロッテルダムのErasmus MC University Medical Centerで体外受精や顕微授精を受けた、251組の不妊患者のカップルの男性を対象に、精子のDNA損傷度と血液中と精液中の葉酸やビタミンB12、ビタミンB6濃度を調べました。

その結果、精液中の葉酸濃度と精子のDNA損傷度が反比例することが分かりました。

コメント

葉酸は細胞分裂の際にDNAが正常にコピーされるのに不可欠な栄養素であることから、妊娠前の女性が葉酸のサプリメントを摂取することで、お子さんの脊椎二分症などの先天性異常の発症リスクが大きく低減することが知られています。

今回の報告では精液中の葉酸濃度が低いと、精子のDNA損傷度が高いことが確かめられたとのこと。

過去に食事から葉酸の摂取が少ない男性の精子のDNA損傷度が高いとの報告もあります。

精子のDNA損傷度が高いと受精率や妊娠率が低くなることから、お子さんを望まれる男性も葉酸を摂取するのがいいかもしれません。

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