人工授精後の安静時間と治療成績との関係

不妊改善・生殖医療関連

2009年11月04日

British Medical Journal

人工授精後は、15分間、安静にするほうが、安静にしない場合に比べて、治療成績が50%高いことが、オランダで実施された試験で明らかになりました。

オランダの不妊治療施設の研究チームは、人工授精を受けている391組のカップルを、人工授精実施後に15分の安静時間を確保するグループ(199組)と、全く安静時間をとらないグループ(192組)に分けて、治療成績を比較しました。

その結果、15分間の安静時間をとったグループの妊娠率は27%、安静時間がなかったグループでは18%と、安静時間をとったほうが妊娠率において50%高いことがわかりました。

また、周期毎の妊娠率は、安静時間をとったグループでは、初めての周期で10%、2周期目で10%、3周期目で7%、安静時間をとらなかったグループでは、それぞれ、7%、5%、5%でした。

このことから、人工授精後は15分程度の安静時間とるべきだと結論づけています。

コメント

人工授精後は安静時間を設けているクリニックがほとんどのようですが、たまに、全く安静時間がなかったというお話しを聞くこともあります。

また、安静時間は15分もとらなくても、5分程度で十分だとする専門家もいらっしゃるようです。

いずれにしても、人工授精後は安静にしたほうがよいようです。

ただし、あくまで、治療直後のお話しです。

その後の日常生活では普段と同じで問題ありません。

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