スペインのコルドバ大学の研究チームは、3パターンの運動頻度や強度のグループの男性の精液検査を実施しました。
第一のグループ(16名)は、専門的なトレーニングではなく、週の3回、1時間程度、バスケットボールやサッカー、テニスなど、大学のチームに所属し、ローカルな大会に出場しています。
第二のグループ(14名)は、水球の選手で、週に5回、1時間半の専門的にトレーニングする、地域の大会で優秀な成績をおさめるチームに所属しています。
第三のグループ(15名)は、アイアンマンレースに出場するトライアスリートで、週に平均49.4キロのランニングや330.8キロのサイクリング、そして、11.3キロを泳ぎます。
それぞれのグループに属する男性の精液検査の主な項目の平均は以下の通りでした。
・精液量:3.2ml、3.4ml、2.9ml
・精子濃度(mlあたり):6,100万、5,800万、4,820万
・精子運動率:56.7%、52.5%、50.3%
・精子正常形態率:15.2%、9.7%、4.7%
運動の強度や頻度が高くなるほど、精液量や精子濃度、精子数、運動率が低下し、特に、精子正常形態率が最もマイナスの影響を受けています。
コメント
運動の強度や頻度が高くなるほど、発生する活性酸素の量が増加し、精巣内の酸化ストレスが高くなるため、精液検査の各項目が悪化し、特に、奇形精子の割合が増えるのではないかとしています。
このことから、激しいトレーニングに従事する男性は、抗酸化作用を高めるように留意することが大切なことかもしれません。