PCOSの女性のIVFはOHSSのリスクは高くなるが妊娠率は低くならない

不妊改善・生殖医療関連

2010年02月19日

European Journal of Obstetrics & Gynecology and Reproductive Biology

多嚢胞性卵巣(PCO)や多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の女性の体外受精の治療成績は、正常な卵巣の女性に比べて、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクが高くなるけれども、妊娠率は低くならないことが、イギリスで実施された試験で明らかになりました。

初めて体外受精を受けた37歳以下の290名の女性を対象に実施された試験では、OHSSの発症率はPCOS(15.4%)やPCO(12.6%)の女性は、正常な卵巣の女性(2.7%)に比べて、顕著に高いものの、周期あたりの出産率は、PCOSの女性で37%、PCOの女性で38%と、正常な卵巣の女性の40%と同じレベルでした。

コメント

PCOSやPCOの女性の体外受精では、状況によってはhcgの投与を延期するなど、OHSSを回避することが重要であるけれども、出産に至る確率は、それほど低くならないと結論づけています。