1989~2006年の間にデンマークのAarhus University Hospitalで生れた新生児20800名を対象に、早産や低体重児、NICU(新生児集中治療室)に入院した人数を調べたところ、体外受精や顕微授精によって出生した730名の内、早産(妊娠37週未満の出産)は8%、超早産(妊娠32週未満)は1.5%と、自然妊娠の場合の5%、0.6%に比べて、高いことが分かりました。
母親の年齢や体重、喫煙習慣などの影響を除外しても、体外受精や顕微授精のよる妊娠では早産のリスクは53%高く、超早産のリスクは約2倍でした。
排卵誘発剤の使用などの一般不妊治療による妊娠では、早産や超早産の割合は自然妊娠と同じレベルでした。
今回の試験で対象とした新生児はすべて一人子なので、多胎妊娠による影響は除外されていることから、早産や超早産の割合が増えるのは、体外受精や顕微授精のよるもの、もしくは、体外受精や顕微授精でないと妊娠できない原因に起因するもの、そのいずれかだと考えられるとしています。
コメント
早産とは、妊娠22週~37週未満の分娩のことで、全体では約5%くらいだとされています、
早産の中でも妊娠34週未満では新生児の健康にマイナスの影響を及ぼすことが多いようです。
今回の報告では体外受精や顕微授精では早産のリスクがやや大きくなるとのこと。
他の要因を避ける意味からも、高度生殖補助医療を受ける場合には、より健康な身体にすることを心がけることが大切です。