肥満女性は体外受精後の流産のリスクが2倍になる

不妊改善・生殖医療関連

2010年06月30日

26th Annual Meeting of European Society of Human Reproduction and Embryology

肥満の女性は標準的な体重の女性に比べて、体外受精を受けて妊娠した後の流産になる割合が2倍になることが、イギリスで実施された試験で明らかになったとヨーロッパ生殖医学会で発表されました。

イギリスのロンドンの病院で体外受精を受けた300人以上の女性を対象に、BMIと妊娠後の流産の割合について調べました。

全ての女性は5日目の胚盤胞を1個移植し、胚のグレードを同じレベルにして、BMIと妊娠後の流産の割合を調べたところ、BMIが25未満の女性の流産率は25%だったのに対して、BMIが25以上の女性では35%でした。

年齢や喫煙習慣など流産のリスクに影響を及ぼす要因を排除したところ、BMIが25以上の女性の流産のリスクは25未満の女性に比べて2倍になりました。

このことから、肥満は体外受精による妊娠後でも流産のリスクを高くするとしています。

コメント

肥満が流産のリスクを高める原因は不明であるとしながらも、肥満は子宮内膜に対して着床や妊娠の継続にマイナスの影響を及ぼすのではないかとしています。

肥満は妊娠しづらくさせるだけでなく、妊娠後の流産の割合も高めてしまうようです。

そして、それは、自然妊娠でも、高度生殖補助医療を受けていても、同様のようです。

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