妊娠を望む18~40歳の274名の女性に、月経サイクル6日目に唾液中のストレスマーカー物質を測定し、その後の妊娠の有無を6周期を最大に調べました。
その結果、ストレスの目安とされる物質である「アルファアミラーゼ」の濃度が高いほど、妊娠率が低くなることが分かりました。
アルファアミラーゼの濃度によって4つのグループに分け、年齢をはじめとする妊娠率に影響を及ぼす要因を排除した結果、最も濃度が高かったグループは最も低いグループに比べて12%妊娠率が低下したとのこと。
ただし、もう1つの目安としたコルチゾールと妊娠率との相関は見られませんでした。
このことから研究グループはストレスは妊娠しづらくさせる可能性があると結論づけています。
コメント
ストレスと妊娠率の関係を調べた初めての試験のようです。
対象となった女性は、妊娠を希望していますが、不妊症でも、不妊治療を受けているわけでもありませんが、ストレスの強さの目安になるとされている、アルファアミラーゼという唾液中に分泌される消化酵素の量が多いほど、妊娠するまでに時間がかかったとのこと。
妊娠率の低下は12%だったとされています。
それほど大きい数字ではないかもしれませんが、不妊症の悩んでいない、そして、不妊治療を受けていない女性でさえ、ストレスの影響で妊娠するまで時間がかかるわけですから、不妊症であったり、不妊治療を受けている女性にとって、ストレスのマイナス影響はもっと大きいと考えられます。
大切なのは、それではどうするか?です。
ストレスと感じないように、物事の受け止め方を変えたり、ヨガや気功、呼吸法などのストレス低減トレーニングを受けるか、その方法はいろいろありますので、自分にあった方法をみつけ、実践することが大切です。