腹水や血中のダイオキシン濃度と子宮内膜症との関係

不妊原因になる病気

2010年11月29日

Human Reproduction

腹水や血中のダイオキシンの毒性度と子宮内膜症の発症は関連することが、東海大学医学部産婦人科を中心とする研究チームの試験で明らかになりました。

17名の不妊患者の女性に腹腔鏡検査を実施した後に、子宮内膜症と診断された女性10名とそうでない女性7名に分けて、福祉と血中のダイオキシン濃度を同時に測定し、ダイオキシン毒性と子宮内膜症の関係を調べました。

その結果、子宮内膜症の女性の腹水や血中のダイオキシン毒性が高いことが分かりました。

コメント

子宮内膜症とは、子宮内膜組織が子宮以外に発生、増殖し、月経時に出血したり、痛みの原因となる物質を生成する病気のことで、間接的に不妊の原因になることがあります。

いくつかの原因が考えられていますが明確にはなっていません。

以前からゴミを焼却したときに発生するダイオキシンとの関連が疑われていました。

体内でエストロゲンに似た働きするからです。

これまで動物試験は実施されていましたが、人間を対象に腹水や血中のダイオキシン毒性と子宮内膜症の発症との関連を調べたのは初めてのようです。

対象者の人数が少ないだけに確定的な結論にはなっていませんが、体内の有害物質の排泄能力を高めるようなライフスタイルを心がけることに越したことはありません。