オーストラリアのアデレード大学の研究者らは、体外受精や顕微授精を受けている305組のカップルを対象に父親になる男性のBMIと治療成績の関係を調べました。
その結果、男性のBMIと初期胚の生育については関連性は見られなかったものの、BMIが高くなるほど受精卵が胚盤胞に生育する確率や妊娠率、出産率が低下することが分かりました。
このことか父親になる男性の肥満度が高くなるほど精子の質が低下し、高度生殖補助医療の治療成績を悪化させるのではないかと考えられるとしています。
コメント
今回の試験は男性の肥満が体外受精や顕微授精の治療成績にどのように影響を及ぼすのかを調べた初めてのケースとのこと。
たとえ高度生殖補助医療と言えども、その治療内容は卵子と精子を確実に出会わせ、受精させることであって、卵子や精子の質を改善するところにまで及びません。
そのため、男性不妊であろうと、なかろうと、すなわち、精液検査の結果にかかわらず、お子さんを望まれる男性は適正体重を心がけることが大切なようです。