この研究は、アメリカのデュポン社が2005年と2006年にウエストバージニア州で工場からのPFCsの排水が原因による水道水汚染訴訟の医学的モニタリングの一環として実施されたものです。
ウエストバージニア州在住の42~51歳の女性、26,000人を対象に、血中のPFCs濃度と閉経時期の関係を調べたところ、血中濃度が高い上位20%の女性は、下位20%の女性に比べて、閉経の女性が40%多く、血中濃度が高い女性ほど、早く閉経を迎えることが分かりました。
また、血中のPFCs濃度が高い女性ほど、エストロゲンレベルが低いことも分かりました。
この結果から、研究グループはPFCsと閉経時期には相関関係がみられるが、因果関係については不明であるとして、さらなる研究が必要としています。
コメント
過去にも、過フッ素化合物の血中濃度が高い妊婦は出生体重の低いお子さんを出産するリスクが高いとか、妊娠するまでに時間がかかるとの報告がなされています。
ヨーロッパやカナダでは、過フッ素化合物の使用規制に向けての動きが活発化しているようです。日本でも、人への長期毒性の疑いありとして、第二種監視化学物質に指定されてはいますが規制はありません。
体内の有害物質の生殖機能への影響ははっきりとはわかっていませんが、適度な運動習慣とバランスのよい食生活で身体に備わった排泄機能を高めておくに越したことはありません。