テキサス大学ヒューストン校公衆衛生大学院の研究者らは、米国全国健康・栄養調査(NHANES)2001-2004年に参加した20歳以上の男性3,724名を対象にコンピュータを使ったインタビューでEDについて、「24時間思い出し法(栄養士による面接で調査日前日の食事内容を聞き取る)」でカフェインの摂取量について、それぞれ調べました。
カフェインの摂取量で5つのグループに分けたところ、1日のカフェイン摂取量が最も少なかった(0-7mg)グループに比べて、3番目に多かった(85-170mg)のEDにかかるリスクは42%低く、4番目に多かった(171-303mg)のリスクは39%低いことがわかりました。
EDのリスクが低下する1日のカフェイン摂取量はコーヒー2、3杯に相当するとのこと。
また、被験者の男性の40.9%は太り過ぎ、30.7%は肥満で、51%は高血圧で、12.4%は糖尿病でしたが、太り過ぎや肥満、高血圧の男性においてもカフェインの摂取はEDのリスクが低下しましたが、糖尿病男性ではカフェインを摂取してもEDのリスクは低くなりませんでした。
コメント
カフェインを摂取することでEDのリスクが低下するメカニズムは不明としながらも、カフェイン摂取はペニスのラセン動脈や筋肉の緊張を緩和させ、血流量を増やすような薬理効果があるのではないかとの仮説を示しています。
最近、国立がん研究センターの研究で、コーヒーを1日3~4杯飲む人は、ほとんど飲まない人に比べて病気での死亡リスクが24%も減少するとの結果を発表しましたが、そこでもカフェインが血管の働きを良くしているとされています。