お答えする前に、少し、お話してみたいことがあります。
それは、妊娠、出産には周囲の人達の支えが絶対に必要で、周囲の人達って、まずは同居している人だと言うことです。
嫁姑に代表される煩わしい面もあるでしょうが、ご主人だけでなく、一緒に生活している人達と良好な関係を築くことは幸せなことですし、子供にとっても将来にわたって良い影響を及すことは、 間違いありません。
あなたのところのように、ご主人のご両親と同居されていて、あなたのご両親も近くにお住まいであるというのは、 いまやとても珍しいですよね。
でも、日本では昔はどこも大家族でした。
ですから、妊娠、出産だけに限らず、育児でもその他、生活全般におばあちゃん、おじいちゃんがいた訳です。
現代ではお金を出して"おばあちゃんの知恵"を買う時代ですから、それは強力な助っ人という側面があったはずです。
核家族しか知らない人間にとっては多少うらやましくもあります。
また、核家族化が子供にマイナスな影響を及しているのではという専門家の意見も多く聞きます。
そして、思うことは、妊娠、出産の前段階から、そうです、不妊治療の段階から一緒に住む人達の支えがあれば、とっても心強いはず、と言うことです。
不妊に悩む女性にとって、ご主人の両親の存在はストレスであるとは良く言われることです。
でも、人生経験が豊かで、自分達の幸せを誰よりも願っているはずの人達でもあるわけですから、不妊治療中に強力に支えてもらったという方も、 実際のところ、大勢いる訳です。
そんなことを念頭におきながらご相談にお答したいと思います。
親御さんたちに状況を説明した方がいいかどうか、これは、あなたがたご夫婦がどちらのほうが楽なのか、という観点でお考えになられればいかがでしょうか?
治療が始まり通院などが頻繁になって来ているのに、一緒に生活している親に内緒で行くとなると、なんだかコソコソした感じで、 隠し事があるという後ろめたさを持ってしまう、そんな風に思うようならオープンにお話された方がいいのではないでしょうか。
けれど、逆に通院するたびに治療の経過や状態のことを あれこれと詮索されて、それを毎回説明することが億劫で負担に感じるというのなら、暫くは夫婦だけの問題として様子をみるのもいいかもしれませんね。
基本は、あなたがどちらの方がストレスが少なくて済むかです。
あくまでも、あなたがたご夫婦が柱になります。
その環境づくりも二人が居心地のいいものにするべきです。
特に、同居で実家も近いということなので、その環境がどんな状態なのかにもよると思います。
今の話だけだと詳しいことが分からないのですが、特にうるさくなく、見守ってくれているなら、出来るだけその状況に甘えて、あなたがた夫婦がいい関係でいられるようにするにはどうすべきか、二人で相談してみましょう。
依存するのも時には必要なことではないでしょうか。
言うにしろ、言わないにしろ、二人が子供を授かる為の最善の策であれば、きっと親御さんたちは理解して、協力もしてくれるのではないでしょうか?
そこで理解が得られないようなら、それこそ、話すかという問題の前にそれを解決しなければなりません。
今は、なるべくまだ自然に・・・、と考えているのなら、まずは、気がひけるなどと思わずに旅行でもなんでも、自分達がしたいことをして、夫婦の時間を大切にしてください。
同居しているのならなおさら、 あなたがリラックスできる時間を沢山作ってくださいね。
そしてエネルギーを貯めて、たまにうるさい親戚が来たらちょっと強くなって、適当に受け流す術を身に付けましょう。
難しいとは思いますが、この手の親戚たちはこの問題だけでなくても何かにつけて、色々言って来ます。
嫁としては大変でしょうが、 ここは、女優か小悪魔か馬鹿なふりでもなんでも構いません、適当に相手することも覚えましょう。
出来るだけ今は先の事を考えすぎることなく、今だから出来る事をしてください。
夫婦仲良く過ごせば、親御さんは安心するし、そうすれば穏やかな空気が流れる家になります。
そんな中、もし、治療が始まっても家族関係がよければ、自然に何も考えなくても答えが見えてくるかもしれませんよ。