リスクって、絶対にゼロにはなり得ないものですから、リスクを過大にとらえて、萎縮してしまったり、逆に、過小に評価し過ぎて、なめてしまうことは正しくない態度です。
要するに、人生のどんな局面でも、リスクとは上手く付き合っていかなければならないということですね。
その為には、リスクを正しく認識することが第一歩です。
妊娠、出産時のリスクって、数えあげればきりがないくらい、 いろいろな種類があります。
ましてや、不妊治療を受けて、さらに、これまで子宮外妊娠を一度、流産を一度、それぞれ、経験されておられるので、ほとんど、心配や不安に押しつぶされそうになるのも無理はないと思います。
一度、子宮外妊娠などの経験をしてしまうと、やはり、もしかして・・・、また!と、恐怖心を抱いてしまうのは当然です。
その時の失望や悲しみなど体と心に受けた苦痛は、簡単には忘れられないものでしょう。
それでは、整理してみますね。
まずは、リスクを正しく認識すること、どんなことが、どれくらいの確率で起こり得るのかということ、これを知ることです。
そして、最悪のケースを想定し、その場合、どのような対処の方法があるのかを知り、理解すること、さらに、最悪のケースを覚悟すること。
最後にプラスとマイナスを天秤にかけて、 結論を出すこと、です。
全てが上手く運ぶに越したことはありません。
マイナスの結果が出た時を想定して、それに対する対応策を可能な限り準備しておいて、最後にそれでも、子供が欲しいのか、ご主人と二人で答えを出すことだと思います。
順番に考えてみましょう。
体のことはよく信頼のおける医師に相談して、これから出来る治療と確率、そしてリスクをしっかりと聞いて、自分の体の状態を踏まえてご主人とじっくり、 どうするべきか話し合うべきでしょう。
その時、大切なのはご主人に自分の恐怖やその気持ちを正直に言って、二人で問題を分かち合ってほしいということです。
正直、年齢的にも大きなリスクはあるでしょう。
だからこそ、これからの夫婦の人生をもう一度考えてみてください。
そこでやはり、もう一度後悔なく、望みをかけてみたいと心から思えるのか?
例え、そこにどんな結果が待っていようとも、受け止め立ち向かう強さを持つことができるのか?
そしてこれは、あなた一人では受け止められません。
やはり、ご主人がどれだけ支えになってくれるかが、問題になります。
彼はどう思っているのでしょう。
ご主人だって、もし、あなたに何かあっては・・・と、恐怖感を抱いてるかもしれません。そんなリスクをおかすくらいなら、子供は諦めようと思われるかも知れません。
そして、その結果、やはり、どうしても、チャレンジしたいと思ったら、まず、強い心と体を作るために生活を変えてください。
今の状態では、恐怖心に負けてしまいます。
出来るかぎり体を鍛えて、バランスのいい食事をして体力をつけましょう。
そのために自分にあった体作りをみつけてください。
子供をつくる・つくらないに関係なく、健康は基本です。
そして、健康な心を一緒に育む努力も忘れずにね。
悪いことを考えてもそこに未来への答えはありません。
一度、無理にでも今の思考をリセットして、少し客観的に自分の状態を踏まえてどうしたいのか・・・、そして何ができて、どうしたらいいのか・・・を、ご主人と冷静に整理してみるのも大切かもしれません。
大切なものをある意味、ゆだねることになる医師も、今の医師で大丈夫かどうかも、今一度、考えてみましょう。
それでもやはり、自分の中に怖さや不安が強いのなら、その気持ちに正直になって、夫婦二人の楽しい人生に向けて考えるのも一つの決断だと思います。
どちらにしても、不安や迷いは最後までつきまとうかもしれません。
でも、二人が選んだ道が正解かどうかは、二人がこれから努力して未来という結果を築いていくものだと思います。
正解はひとつではありませんから・・・。
いや、決まった答えはありません。
どちらを選ぶにしても、 まず、体と心を少しでも強く健康な状態にして、考えてください。
でないと、心が揺らいで正しい判断ができません。
焦る時期だからこそ、焦らずに地にしっかりと足をふんばって、
上を見て・・・、
目を閉じて・・・、
心の目を開いて・・・、ね?