タバコ・・・、よ~く分かります!
何を隠そう、私(細川)自身、ヘビースモーカーだったにもかかわらず、2年前に禁煙に成功した途端、他人に吸われるタバコの煙にはどうにも耐えられなくなってしまいました。なんとも勝手なものです。
そんな私ですから、 "タバコ"に関しては、吸う方の気持ちも、吸われる方の気持ちも多少は分かるかもしれません。
まあ、結婚するということは、お互いに異なる環境で育ってきた二人が同居するわけですから、"嫌なこと"、"何とかしてほしいこと"というのは、タバコに限らず、あげていけば色々と、どんな家庭でもあるものです。
それでも、"悪気"があってのことではないわけですから、お互いに相手に気遣いながら、折り合いをつけて生活していくものだと思います。
ただ、主人を信じられない、とか、子供を作るどころではない云々というのは、ちょっと、重症ですかね。
ご相談の文章を読んでいて思うのは、悲しいことに、なかなか、妊娠しないことへの焦りやストレスが、タバコ、さらにタバコを吸うご主人への不満を増幅させているのでは?ということです。
ただでさえ、私を不快にさせている、忌々しいタバコが、こともあろうに、妊娠を望む私の願いにまで邪魔をしようとしているかもしれないなんて!!もう、絶対に許せない!!こんな私の気持ちも知らずに相変わらずタバコを吸う主人も許せない!!という図式でしょうか?
妊娠しない期間が長くなってくると、焦りを感じたり、妊娠しないことがストレスになることは、多かれ少なかれ、どんな方でもあることです。
そして、なんで妊娠しないの?という素朴な疑問が、次第に、"犯人探し" になってしまうこともよくあります。
検査しても、なんにも異常がないなんて言われると余計にそうです。
そんなところに、タバコが標的にされた格好になっているという感じでしょうか。
それでは、タバコと不妊の関係を正しく認識しましょう。
まずは、タバコって、妊娠に限らず、健康全般に決してよくないものであることは、その通りですね。吸わないに越したことはありません。
ただし、だからと言って、タバコ、即、病気、タバコを吸うと、妊娠しにくくなる、というわけではありません。
病気にしろ、不妊にしろ、その原因がタバコだけで起こるほど単純なものではなく、さまざまな要因が複合的に絡みあって、そうなるものです。
不妊ということで言えば、女性の場合は、これはもう、絶対と言っていいくらい吸わないほうが良いとされています。
男性の場合は、どうかと言いますと、もともと、精子の造成能力に問題があって、精子数や運動能力が低い方がタバコを吸えば、より、それらを悪化させ、生殖能力を低下させますが、そうでない男性の場合は、タバコを吸ったからといって、それが、生殖能力を低下させるということは、まずはないようです。
ですから、ご主人の検査の結果、数値が悪ければ、これはもう、禁煙してもらうべきでしょうが、特に数値に問題なければ、子供のために禁煙しなければ、というほどでもないわけです。
いかがでしょうか?
検査の結果が悪ければ、禁煙を考えるというご主人のお考えは妥当だと言えます。
ましてや、不妊治療に協力的で検査も快く受けられたようで、さらに、あなたの前では吸わない等、それなりの気を遣っておられるご主人は、素晴らしい方ではないでしょうか。
別にご主人の味方をしているわけではありませんが、世間では、治療に非協力的だったり、検査を頑として拒否される男性が多いのです。
さて、不妊改善ということですが、ご主人の検査の結果がまもなく出るということですが、まだ、不妊期間が1年とちょっとです。
それほど、悲観する期間でもありません。
状況を正しく認識し、あわてたり、焦ったりすることなく、やるべき対策を講じていけば、"時間の問題"ではないでしょうか。
最後に、"ご主人の健康を案じて"のタバコをやめて欲しいというあなたの願いは、いつかは、ご主人に通じることと思いますよ。