ご心配のことと存じます。
まずは、不妊と片頭痛の関連性という観点で考えてみましょう。
片頭痛と不妊の関係に言及した論文があります。
昨年の秋に発表されたものですが、子宮内膜症の女性に片頭痛を訴える人が多いというのです。
考えられる原因として3つ挙げられています。
まずは、エストロゲン過多。
エストロゲンという女性ホルモンの分泌が多過ぎるというもので、ホルモンバランスが悪いということです。
エストロゲンの分泌が多いと子宮内膜の増殖が促進されますので、子宮内膜症の発症率が高まります。
一方、エストロゲン過多は、同時に頭痛や吐き気を起こりやすくさせます。
次に、一酸化窒素の調整にかかわる遺伝的な要因によるもの。
一酸化窒素は、子宮内膜症の病変の増殖にかかわり、かつ、脳の血管を拡張させ、頭痛を起こします。
最後に、プロスタグランジンのバランスの問題。
プロスタグランジンは、局所でいろいろなカラダの機能を調整するホルモンの様な働きをする物質。
この物質のバランスが悪いと炎症を起こしやすい体質になり、子宮内膜症の症状を悪化させる可能性があります。
一方、血管を拡張させたり、炎症が起こしやすくなることが頭痛を招くものと考えられるとのこと。
いずれも、ホルモンやエイコサノイド(プロスタグランジン)等のバランスの問題です。
それらが、頭痛の原因になったり、妊娠しづらくさせている可能性は否定できないところではないでしょうか。
根本的な対策として、食生活や生活習慣を見直してみることも大切かもしれません。
> 今は、タイミング法を続けてきましたが、ステップアップしようと考えています。
> せっかく人工授精をしてきても、薬の服用で水の泡になるのではと心配しています。
薬の妊娠への影響は大変デリケートな問題です。
炎症や痛みを抑える薬には、不妊を招く副作用があるものもあり、要注意です。
必ず、専門家に確認される必要があります。
痛み止めに頼ることなく、頭痛を克服する方法も試してみてはいかがでしょうか?
例えば、マグネシウムというミネラルの摂取が有効です。
納豆やごま、黒豆、ひじき等の食品やサプリメントで補うとよいかもしれません。
以上、ご参考になれば幸いです。