夫が検査を拒み、治療にも否定的で悩んでいます

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夫が検査を拒み、治療にも否定的で悩んでいます

おはようございます。
私ども夫婦は夫:44歳、妻:43才、結婚8年の未だ子供を授かる事のできない夫婦です。
遅い結婚でもあり、私が36才、38才、41才の時に、3回ほど総合病院・個人病院・不妊治療の専門科のある病院に通院、各通院期間は1年強でした。

まず、私自身の内診・血液検査・卵管造影・・・と進み、特に問題は見つからずに主人の検査を促されました。
卵胞チェックもその都度行い、排卵期に20~23mmで注射を打ちタイミングを合わせること1年余り・・。
精液検査を断固拒否する夫に説明し、フーナーテストを数回・・。
結果は数が少なく、動きが悪いとの話。
抗精子抗体?の検査(夫婦での血液検査)を薦められましたが、やはり病院へ行きたがらない夫は嫌がりました。
また高度医療を嫌う(自然妊娠にこだわる)夫は41才で通院した病院からのAIH/IVF等も反対で、その段階で治療は断念しています。

質問は、ここまで治療を拒否する夫への最後のチャンスと思っての高度医療への理解をしてもらえる術をぜひ教えてほしいです。

よろしくお願いします。

お名前:pooh太  性別:女性  年齢:43
結婚歴:8年  不妊期間:8年6ヶ月  不妊治療期間:3年6ヶ月
これまでに受けた検査:ホルモン検査/子宮卵管造影/フーナーテスト  これまでに受けた治療:タイミング指導

Answer【回 答】セルフサポートグループ NPО法人Fine(ファイン)代表 松本亜樹子さん

pooh太さん、こんにちは。だんな様が治療に反対なさるのは、本当につらいですよね。

お役に立てるかわかりませんが、私が思うことをお話させていただきますね。

数年間にわたり、それで治療を何度か断念されていることから考えても、一度だんな様と、ゆっくりと時間を掛けてお話し合いをなさったほうがいいのではと思います。

順番は、こんな風にしてみてはいかがでしょう。

第一段階 「子どもを持つこと」について、自分の気持ちを話す
第二段階 「子どもを持つこと」について、だんな様の気持ちを確かめる
第三段階 お互いの気持ちを理解しあい、気持ちをひとつにする
第四段階 あらためて、だんな様の「不妊治療への抵抗感」を払拭する

さて話の切り出し方ですが、ある日夕食のあとに、いきなりお話を始めるのではなく、まずは、いつもとちょっと違う「デート」をしてみませんか?

映画でもハイキングでも、もちろん旅行でもいいと思います。
二人で、思いっきり楽しく一日をすごしてみる。
そして、二人とも幸せな気分で部屋へ戻り、ゆっくりとお茶を飲んでいるときなどに、頃合を見計らって、話を切り出してみてください。

どんな順序でもいいと思いますが、こんな風なことを伝えるといいかもしれません。

• pooh太さんがだんな様のことを、大好きだということ
• だんな様と結婚できて、とっても幸せだと思ってる。毎日感謝してるってこと
• 二人でももちろん幸せだけれど、大好きなだんな様との二人の子どもがいれば、もっともっと幸せかもと思うこと
• 「だから、二人の子どもが'どうしても'欲しい」と切望していること

第一段階は、これで OKです。

まずここを、きちんとわかってもらいたいですよね。 (^^)

そして、第二段階は、「あなたはどう思っているの?」と、だんな様の本音を聞いてみることです。

たぶん、これはちょっと難しいかもしれません。
けれども、おだやかに、笑顔で、とにかく粘って! ぜひがんばってください。

「今日こそは、本当の気持ちを聞かせて欲しい。
とっても大切なことだから、今日、どうしても、二人で、とことん話したいと思っている。
それでお互いの気持ちをひとつにしたいから」という、 pooh太さんの「覚悟」も伝えましょう。

そうしたら、だんな様もきっと本音を話してくれるのではないかなぁ、と思うのです。

だんな様がお話を始められたら、途中で口を挟むことなく、全部聞いてあげてくださいネ。
「それはちがう」と思ったことがあっても、決してその場では否定せず、いったん受け止めて、あとでゆっくり話したほうがいいと思うのです。 (^^)

さて第三段階。

だんな様の話が終わって、彼の気持ちがわかったなら、それに対して、 pooh太さんの思っていることを話してみてください。

ここでしっかりと、お互いの気持ちを確かめ合われたらいいと思います。
「子どもを持つこと」に対しての「二人のスタンス」を確認してみましょう。

そして第四段階は、いよいよ、だんな様の抵抗感を払拭することですよね。

これはたぶん二つあります。

1)精液検査の抵抗感
2)AIH/IVFなどの「生殖補助医療」への抵抗感

1)に対しては、こんな話をしてみてください。

• 精子が少ない男性は、今日び決して珍しくなく、それは恥ずかしいことでも「欠陥」でもない。
• それをカバーするために治療しているカップルは全国どころか世界中に何万といる。

逆に禁句は、これだと思います。

• 私には原因はないらしい(のに、あなたに原因があるせいで子どもができない)

たとえケンカしてしまって、言いたくなる時があっても、ぐっとガマン。
これだけは、ぜひとも心の中にとどめておきたいですよね。

男性って、時として女性よりもずっとデリケートな生き物のようですから。^^

2)に対しては、倫理観が関わってくるため、ちょっと難しいのですが、不妊治療は今や決して特殊なことではないという現状を、データを示してわかってもらったほうがいいかもしれません。

• 日本のカップルの10組に1組は不妊症であるといわれている
• 日本には不妊治療ができる医療施設が600以上あり、多くのカップルが治療を受けている
• 2003年度には、体外受精で生まれた子どもは全体の出生児の65人に一人の割合であり、
  累計で 11万7589人にもなっている

などなど。このあたりは、「妊娠しやすいカラダづくり」のサイトも、ぜひ参考になさってください。

そして、続けてだんな様にわかってもらいたいことは

• 40歳を過ぎてからの自然妊娠の確率は決して高くないこと。
  だから治療を行ない妊娠の手助けをするのは、子どもを持つ早道であること

• どんなに医療の力が優れていても着床だけは神のみぞ知るで、
  人智は及ばないこと。だからたとえ体外受精をしようとも、妊娠の神秘は損なわれないこと

ではないかと思います。

もし可能なら、一度ドクターからも話をしてもらえるといいですね。
あんがい男性同士の方が、話しやすいということもあるようですので。

また、もしも pooh 太さんの(今後の)通院先で、体外受精教室などを開いているようなら、ぜひカップルで参加なさってはいかがでしょう。

もしくは、カップルでの通院率の高い土曜日などに、一緒に病院へ行って話を聞くなど。通院男性が他にもたくさんいるのを見たら、だんな様も安心なさると思うのです。

不妊治療は夫婦二人で協力し合わなくては、とても続かないものですよね。

Pooh 太さんのだんな様が、pooh 太さんのお気持ちを理解してくれますようにお祈りしています。

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