排卵誘発剤を服用すると卵子の質が低下するのですか?
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Questionご質問・ご相談内容
排卵誘発剤を服用すると卵子の質が低下するのですか?
排卵誘発剤(クロミッドなど)の服用により、卵子の質が 1 周期で約 2 年分低下する、とある有名なクリニックでお話されていると聞きました。
また、hMG などによっても同様に卵子の質が低下すると言われているようです。
排卵誘発剤による卵子の低下は、個人差があると思いますが、一般的にはどの程度あるのでしょうか?
お名前:たんぽぽ 性別:女性 年齢:34
結婚歴:7年 不妊期間:0年10ヶ月 不妊治療期間:0年6ヶ月
これまでに受けた検査:ホルモン検査/子宮卵管造影/フーナーテスト これまでに受けた治療:タイミング指導/ホルモン療法(クロミフェン等の薬の服用)/ホルモン療法(HMG・HCG等の注射)
Answer【回 答】梅ヶ丘産婦人科 院長 辰巳賢一 先生
色々な考え方があると思いますが、私は排卵誘発剤を用いても卵子の質が低下するとは思いません。
クロミフェンや HMG は血液中の FSH (卵胞刺激ホルモン)濃度を上げる事により、卵胞発育を促進したり複数の卵胞を発育させたりします。卵胞や卵子に FSH に対する感受性が少しだけでも出てくるのは、排卵の 90 日前、 FSH にちゃんと反応するのは排卵の 2 ~ 3 週間前からです。
そのような理由で私は排卵誘発剤を使っても長期的な卵子への影響はないし、短期的にも卵子の質が悪くはならないと思っています。
ただ、排卵誘発剤により多胎妊娠となる可能性があるため、私は排卵誘発剤をどうしても必要のある方にのみ用いています。