凍結保存した胚について
症状、検査・治療
Questionご質問・ご相談内容
凍結保存した胚について
2 年前に顕微授精を行った際の受精卵を冷凍保存しております。
顕微授精による妊娠判断 1 週間後に流産、その後治療を休んでおりましたところ、今年自然妊娠しました。しかしまた 8 週目で頸留流産という結果になってしまいました。
本日ご相談したい件は 二人とも顕微授精という手段に 100 %納得せずに治療を行いましたが、現在も、子供は本当に授かりたいのですが、今一歩治療に足踏みをしています。
冷凍受精卵が、本当に半永久的なものなのかということに疑問も持っており、保存延長で年間 8 万円の費用をお支払いしてきましたが、自然妊娠した今年を際に保存継続をやめようかと考えています。諦めておりましたところ 自然妊娠しましたもので特にその思いが強くなってしまいました。
冷凍受精卵の生命力について、是非お伺いしたくご返答くださいませ。
40 歳までになんとかと思っています。
よろしくくお願い致します。
お名前:Sumie 性別:女性 年齢:37
結婚歴:8年 不妊期間:6年1ヶ月 不妊治療期間:2年1ヶ月
これまでに受けた検査:精液検査(ご主人)/子宮卵管造影 これまでに受けた治療:AIH(人工授精)/IVF(体外受精)
Answer【回 答】梅ヶ丘産婦人科 院長 辰巳賢一 先生
37 歳という年齢はこれから妊娠する力がどんどん落ちていく時期にあたります。
6 年間で自然妊娠が 1 回という事で、精子だけの原因かはわかりませんが、妊娠しにくい状態である事には間違いありません。
さらに、これからは自然妊娠する可能性もだんだん低くなっていきます。
凍結保存した胚は、半永久的とまでは言い切れませんが、少なくとも 10 年単位では生命力が維持されています。しかも今より 2 年は若い時の卵子です。
この胚は妊娠につながる可能性がかなりあると思います。私は、早くこの胚を戻すか、まだ戻したくないのなら凍結保存は延長するべきだと思います。
もちろん、この凍結胚を移植しても妊娠しないかもしれませんが、今廃棄すれば、後で妊娠できずに 40 歳を迎えたときに後悔すると思います。