当然、不妊治療のスタートは、検査ということになります。
その場合、不妊の原因として考えられるものはたくさんありますが、一般論として 、 よくあるのは、排卵しづらいとか、排卵がないといった排卵に問題があるケース、炎症や癒着によって、卵管の通りが悪くなっている卵管に問題があるケース、そして、ご主人の精子の数や運動率が低いといった精子に問題があるケースといったところです。
ですから、特に、何らかの不妊原因となるような病気などの疑いがなければ、基礎体温表から、排卵には問題なさそうだということになっても、卵管の通過性を調べる子宮卵管造影検査やご主人の精液検査は、初めの段階で、同時並行的に実施するのが一般的です。
他に明らかな原因があるのにもかかわらず、不必要な治療を受けることになってしまうことは避けなければならないからです。
そして、一通りの検査を受けて、何らかの問題がみつかった場合は、それに対する治療を、或いは、何も問題がないということであれば、何らかの隠れた不妊原因があることを想定しながら、体に負担のかからないタイミング指導から、ステップアップ治療をスタートして、妊娠を目指すことになります。
また、その場合でも、治療と並行して、さまざまな検査を実施していきます。
不妊治療で悩ましいのは、確実に妊娠するための方法や治療内容が、そのスタートにおいては、誰にも分らないことです。
ですから、一通りの検査を受けて、その結果から、しっかりとした治療方針や計画を立てることが大切です。
さて、そういう観点からこれまでの経緯を拝見しますと、検査を望まれたらびさんに対して、検査を受けると"あなたの体がボロボロになる"というのは、なんのことをお話しになられているのか、 全く理解に苦しむところです。
また、排卵があるからといって問題なしと判断されているのも、その根拠が不明です。
おっしゃるように、施設や先生によって、それぞれのお考えがあるものです。
一度、きちんと、治療の方針やこれからの計画を確認されればいかがでしょうか?
そして、ご主人もご一緒に、理解できないことや不明なところを、しっかりとお尋ねになられればと思います。
それで、理解、納得できれば続けられればいいでしょうし、納得出来なければ、当然、転院なされるべきです。
その場合は、やはり、不妊を専門とされている施設がよいのではないでしょうか。
一番大切なことは、先生に質問したり、希望を伝えられる程度には、不妊治療に関す最低限の知識を勉強されて、自分たちらしい選択や判断が出来るようになられることのようう思います。
うまくいくことを心よりお祈りしております。