その影響については、個人差が大きいこと、妊孕性に影響するのは、飲酒や喫煙等の生活習慣だけではないからです。
ただし、妊娠しようとする女性、妊娠中の女性は、飲酒や喫煙を慎むべきであると、世界中の、どの専門家も、口を揃えて言います。
喫煙は、特に、そうで、女性の妊娠に破滅的な影響をもたらすと警告しています。受動喫煙でさえ(周囲の人のタバコの煙を吸うこと)、そうです。
喫煙と生殖能力の関係については、既に、膨大な研究データが存在するからです。
例えば、2004年2月に発表されたイタリアの研究では、たばこの煙に含まれる化学物質の影響で、卵巣内の卵細胞が傷つき、受精能力が低下するとして、喫煙する女性は閉経が2年早まるとしています。
また、2005年4月に発表されたオランダの研究では、喫煙の習慣のある女性は、ない女性に比べて、体外受精の成績が3割近く低かったことを明らかにし、タバコを吸う女性は、流産の割合も高くなるとしています。研究者は、喫煙は生殖能力に、10歳年をとるのと同じ程度の影響を及ぼすとしています。
飲酒は、喫煙ほど、厳格には言われていないようですが、イギリスの不妊治療のガイドラインによりますと、女性は、週に1~2回、1~2単位の飲酒に限るようにアドバイスしています。1単位のアルコールとは、ビールでは250ml、日本酒で1合とのことです。
いずれにしても、妊娠を希望されておられるのであれば、禁煙されて、お酒の量や回数を減らされることが大切です。
妊娠の確率云々もさることながら、ご自身と生まれくる赤ちゃんの健康のためにも大切なことです。