これまでの経緯から考えますと、原因が不明というのは、原因がないのではなく、みつからない原因が存在する可能性があると考える方が自然ではないでしょうか?
実際に、現在一般的な不妊検査では、女性の生殖器官の中で進んでいる妊娠のプロセスを、全て確認することには限界があるからです。
ですから、腹腔鏡検査で、実際にお腹の中をみてみると、これまでの検査では分らなかった生殖器官の癒着などがみつかることもよくあるわけです。
腹腔鏡検査では、もしも、 癒着などがみつかった場合、その場で、すぐに、癒着をはがす等の処置をし、検査とは言うものの、同時に治療することも可能ですから、腹腔鏡検査を受けてみるのもよいかも知れません。
ただ、例えば、ピックアップ障害など、腹腔鏡検査でもみつけることの出来ない不妊の原因も存在しますから、原因を探すことに力を注ぐよりも、体外受精を受けることを考えるほうが現実的ではないでしょうか。
体外受精は、昔(この治療法が確立された当初)は、両方の卵管がないとか、閉塞しているとか、卵管に問題がある場合に適用される治療法だったのですが、現在では、それ以外の原因の不妊やドレミさんのような原因不明の不妊にも、有効な治療法になっています。
体外受精にステップアップする目安としては、3年以上一般の不妊治療を受けても妊娠しなかった場合とされています。
なぜなら、統計的に、それ以上、同様の治療を続けても妊娠する可能は大変低いからです。
ですから、ドレミさんのケースでは、これまでの治療では解決できない不妊原因が隠れていることを想定して、体外受精を受けるのを検討されるのがよいのではないでしょうか?
最も妊娠する可能性が高い治療法という観点から考えるとこのようになります。