ただ、ご自身でもご承知の通り、体外受精では、大雑把に言って、よい受精卵が得られ、子宮内へ移植しても3人に1人ほどしか妊娠しませんし、実際に出産に至るのは5人に1人くらいです。
ですから、初めての移植で、妊娠できればラッキーで、現実には、何度か繰り返す必要があるということになります。
もちろん、何か悪いところがあるのであれば、それを治療して臨んだほうがよいのは当然です。
ただ、移植後に妊娠しない、もしくは、妊娠が継続しないほとんどの原因は、受精卵の染色体異常であると考えられています。
たとえ、外見上、良好な胚を選んだとしても、約40%に染色体異常があると言われています。
そして、そのことは、"異常なこと"でも何でもありません。何の問題もない夫婦に、普通に起こることです。
ですから、自分に出来ること、自分には出来ないことで心配しても仕方のないことを、冷静に見極めることが大切ですね。
あれこれ、心配し過ぎは、治療成績を低くするなんていう研究報告もありますからね。
基本的には、次の移植時に、出来るだけ良好な胚を戻してもらうよう、先生やエンブリオロジストの方々を信頼して、お任せするしかありません。
また、良好な胚が得られたと聞かされていれば、子宮内膜の着床環境に問題があるのではと疑ってしまいがちですが、大きな筋腫があるとか、内膜症で癒着が酷い、或いは、内膜の厚さが異常に薄いとか、厚いとかでなければ、おっしゃるように、先生に勧められるまで、詳しい検査は受けなくてもよいのではないでしょうか。
あとは、バランスのよい食事や軽く散歩するなど、血液の流れを良くすることをよくすることを心がけたりして、ゆったりした気分で、待つことです。