フーナーテストの必要性について
症状、検査・治療
Questionご質問・ご相談内容
フーナーテストの必要性について
はじめまして。妊娠に向けての今後の方針等についてご相談させていただきたく存じます。
担当医師への不満から不妊治療開始後3ヶ月で通院を休止しています。
医師への不満とは、こちらから質問するまでフーナーテストの必要性について何も話がなかったことです。結局、排卵時期が休診日(週末)に重なるため、フーナーテストを受けられずにいます。通院休止期間中に妊娠できればいいな、と希望を持ってしまうのですが、やはり、転院してでもフーナーテストは受けた方がよいでしょうか。
これまでの検査結果と治療内容は以下の通りです。
今のところ特に問題はない、という話でしたが、もし要注意点があれば教えていただきたく存じます。
<検査結果>
・低温期ホルモン採血(LH, FSH, PRL, E)
→プロラクチン値35(正常値は~30)、ただし自力で排卵しているため、
特に治療はしないとのこと
→その他は異常なし
・採血(B型/C型肝炎、梅毒、HIV、貧血)
→ヘモグロビン11.2g/dl、鉄分豊富な食事を摂るよう指示される。
→その他はすべて陰性
・高温期ホルモン採血(P, E) →異常なし
・卵管通気 →異常なし
・精液検査 →異常なし
<治療内容>
3周期にわたりタイミング指示+排卵確認から2~3日おきに計3回のhCG5000単位注射を受けました。
長くなりましたが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
お名前:とこ 性別:女性 年齢:27
結婚歴:2年 不妊期間:1年6ヶ月 不妊治療期間:0年3ヶ月
これまでに受けた検査:ホルモン検査/精液検査(ご主人)/卵管通気・通水 これまでに受けた治療:タイミング指導/ホルモン療法(クロミフェン等の薬の服用)
Answer【回 答】妊娠しやすいカラダづくり 細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
先生との関係は、相性みたいなものもあるのでしょうか、一度、ぎくしゃくしてしまうと、なかなか、難しいもののようですね。
治療方針を検討するうで、フーナーテストという検査がどのように関わってくるのかを考えてみましょう。
フーナーテストは、ご主人の精子がちゃんと膣内に射精されていて、子宮に入っていくために、頸管粘液を通過できているかどうかを調べるものです。
この検査の結果が悪い、具体的には夫婦生活をもった後に、子宮頸管の粘液の精子の数や動きが確認出来なかったということですが、その原因として考えられるのは以下の通りです。
意外に、検査を実施するタイミングが悪かったということが、割合、頻繁にありますので、気をつけないといけませんが、不妊の原因として考えられるのは、
・ご主人の精液中に十分な数の精子が作られていない。
・精子の運動を阻害するような抗体、「抗精子抗体」がある。
いずれにしても、フーナーテストの結果が、いつも悪いということは、ご主人の精子が子宮内まで、到達出来ていないと考えられるわけです。
これでは、自然妊娠の確率は大変低いものになってしまいます。
ですから、もしも、自然妊娠にこだわって、これからも、しばらくは、タイミング法で妊娠を目指すことを希望されるのであれば、フーナーテストは、早い目に受けておいたほうが良いということになります。
なぜなら、もしも、ご主人の精子が、何らかの理由で、卵管に到達できていなのであれば、いくら、この先、タイミングを合わせたり、卵巣を刺激して、たくさん卵を育てても、自然妊娠の確率は大変低いと考えざるを得ないからです。
或いは、もしも、すぐにでも、人工授精、体外受精にステップアップしていくおつもりであれば、どうしても、フーナーテストにこだわる必要もないかもしれません。
なぜなら、それらの治療は、子宮頸管をバイパスして、精子をその先に送り込んだり、体外受精の場合は、受精までをバイパスして、受精卵を子宮に戻すからです。
これからの治療方針に影響するフーナーテストの検査結果という観点から考えれば、このようになるかと思われます。
参考になりましたでしょうか?