高齢の二人目不妊の治療方針、夫婦生活に関して

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高齢の二人目不妊の治療方針、夫婦生活に関して

高齢の二人目不妊の治療方針、夫婦生活に関する相談です。

私たち夫婦は結婚が遅かったのですが、幸運なことに結婚後すぐに妊娠し長男を授かりました。現在2歳半です。
母乳を1歳半まで飲ませたこともあり、生理の再開は昨年の10月でした。さぁ二人目と主人は特に頑張ったのですが、長男のときのようには簡単には出来ず10ヶ月が過ぎていこうとしています。

私自身は自分の年齢が心配で治療を提案したのですが、主人が嫌がり今まで受診はしませんでした。しかし周りのご夫婦たちに二人目ができはじめ主人も治療を了承してくれました。また 今周期の生理が5日遅れ、妊娠検査薬2種で陽性反応が出たのですが、その次の日体温が下がり生理が始まってしまいました。ぶどう粒大の塊がでました。

そこで本で調べたトップクラスの不妊専門病院を受診したところ、私の年齢を考えると体外受精からのスタートを勧めますとのことでした。ごく初期の流産とすれば今周期は卵巣を休め、来周期から治療を始めましょうとのことでした。

私も主人も心から子供が欲しいのです。その場合の選択は体外受精になりますか?その病院は他院に比べ妊娠実績は高いようですが、42歳となると決して良い実績ではありませんでした。治療するのとしないのとどうなんだろうという迷いがあります。

そして長男を授かったときと違う点があります。私の年齢以外にも... 、主人は毎日でも求めてくる位なのですが、私の方は全く性欲がわきません。主人に応じても感じず早く終わって欲しいと思っています。胸など触られるのも嫌でさりげなく避けてしまいます。夫も気づいていますが、ここまでとは思っていないでしょう。子供ができてからというより、嫁姑のストレス(同居ではないのですが比較的近くにいます)で、主人に対する熱い思いが冷えてしまったと思います。姑の顔が浮かぶんです。

SEXを楽しめていたかつての私からは想像もつかないことで、自分でもどうしたら改善できるのかと思います。主人は頑固ですが、良い人だと思うし、私と子供を愛してくれています。大事にしたいと思っていますし、このままでは人生がさみしいなぁと悩んでいます。

お名前:白い木靴   性別:女性  年齢:41
結婚歴:3年  不妊期間:*年*ヶ月  不妊治療期間:0年0ヶ月

Answer【回 答】妊娠しやすいカラダづくり 細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)

まずは、高齢による妊孕性の低下と高度生殖補助医療という観点から整理してみましょう。

女性の場合、年齢とともに、妊娠する力が低下してしまうのは宿命的なもので、体のそれぞれの機能が自然に低下していくことに伴い、質のよい卵子(精子と出会えば、確実に受精し、妊娠が継続するような生命力の強い卵子のこと)が、排卵される割合が、徐々に、低下していくことによるものです。

その結果、若い頃に比べると、妊娠する迄に時間がかかりますし、妊娠しても、流産してしまう割合も高くなるわけです。

ですから、高齢による不妊というのは、本質的には、卵子の質の低下によるものです。

ところが、体外受精のような高度な生殖補助の役割は、卵子と精子が出会い、受精が成立することを人為的に介添えすることであって、卵子の質の低下を治療することではありませんので、40歳を超えると、高度な生殖補助医療が有効な治療手段ではなくなってしまいます。

これまでの内外のデータを検証してみますと、体外受精を受けることで、妊娠する可能性が高まるのは、だいたい、41歳までであるのは、
そのような理由によるものです。

そして、42歳を超えると、体外受精をうけても、自然な妊娠を目指しても、妊娠率は、さほど変わらなくなってしまいます。

よって、高齢だからといって、体外受精でしか妊娠できないというわけではありません。

もちろん、受精卵まで、確実に確認できるわけですから、それでも、体外受精からスタートするという考え方もあるのでしょうが、どれだけ治療を続けるのかということもありますから、治療と併行してでも、一通りの検査は受けておかれた方がよいと思います。

もしも、卵管の通りに問題はなければ、何回かの治療がうまくいかなくても、自然な妊娠は、十分に期待できるわけですから。

これらのことを踏まえられた上で、ご主人とよくご相談されればと思います。

もう1つの夫婦生活の問題ですが、難しい問題ですが、よくある問題のように思います。

ある研究報告では、セックスの質が妊娠しやすさに影響を及ぼすという学者もいます。要するに、互いに夢中になれるような行為の方が、より妊娠しやすいということです。

もちろん、妊娠すること云々ということだけでなしに、ご主人との関係に関わることで、おっしゃるように、人生の質にかかわるとても大切な問題ですね。

お二人目のお子さんのための治療方針をご相談することに併せて、決して、妻だけが抱え込む問題ではなく、まずは、夫婦の問題として捉えることが、何よりも優先されることのように思います。

お子さんを望まれるのは、単に、家族の頭数の問題ではなく、お二人で、どのような人生を築くのかという問題であるはずで、そのことは、すなわち、「幸せのカタチ」を二人で確認しあうことでもあると思うわけです。

であれば、奥さんが「さみしい人生」を送ることに、ご主人は無関心であられるはずもなく、ましては、悩みの原因にかかわるのが自分の実の母親であるとなれば、ご主人にしか果たせない役割、そして、役割を果たしたい思いもおありでしょう。

うまく解決できるように、心よりお祈りしております。

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