まずは、フーナーテストを行うタイミングの問題があります。
頸管粘液の状態は、ホルモンの影響で変動しますから、検査をするタイミングが早すぎても、遅すぎても、結果は悪くなります。
このような事情で、フーナーテストは再現性の低い(いつも同じ結果が出にくい)検査なのです。
また、3ヶ月間服用されたクロミッドによる副作用の影響が、未だ残っていることも可能性としては考えられると思います。
ですから、再度、期間をあけてみて検査を受けてみるとよい結果になる可能性があります。
タイミングの問題で結果が悪かったということであれば、自然妊娠の可能性はあるということになります。
ただ、治療方針という観点で考えてみると、不妊期間が2年9ヶ月になり、自然周期のタイミング指導を半年、さらに、 クロミッドを服用してのタイミング指導を3ヶ月受けて授からなかったということは、これまでの不妊の原因は夫婦生活のタイミング以外にあるのではないかと考え、人工授精へのステップアップを検討すべき時期なのかもしれません。
もちろん、あくまで、妊娠の確率を優先した一般論です。
或いは、抗精子抗体があって、精子の運動を阻害している可能性が考えられます。
男性側、女性側に、それぞれ、抗精子抗体があるかどうかの検査をすれば分ります。
もしも、抗精子抗体があるのであれば、その程度にもよりますが、自然妊娠の確率は大変低くなってしまいます。
最も有効な治療は体外受精ということになります。
このような観点から今後の治療の方針をお考えになられればいかがでしょうか?