ですから、人工授精そのものは黄体機能不全の治療には、もちろん、なり得ません。
ただ、これまで、一定の期間、タイミング指導を受け、黄体機能不全への治療を繰り返しても妊娠しないということであれば、不妊の原因が他にあると想定して、人工授精にステップアップするのは一般的な考え方ではあります。
次に、治療後、着床したかどうかをチェックする術はないと思います。
妊娠反応を確認するしかないと思いますが。
冷え性ということ自体が漠然としていますので、一概には何も言えないと思いますが、昔から、身体が冷えることは生殖器官にとって決してよくないと言われていますので、身体を冷やさないように、食生活や生活習慣、ライフスタイルを工夫することは大切なことだと思います。
人工中絶手術の影響で癒着等の不妊原因があるかどうかは、先生のおっしゃるように実際にお腹の中を調べてみないと分かりません。
また、腹腔鏡や開腹手術をしても分かるとは限らないと思います。
原因を突き止めるのも限界があります。
人工授精を5~5回繰り返しても、妊娠しないということになれば、腹腔鏡検査を受けるという選択肢もありますが、不妊治療期間が2年以上になれば、体外受精にステップアップを検討されるのがよいかもしれません。
転院については、もちろん、決まったルールがあるわけではありません。
もしかしたら、表面的な印象だけで判断されているかもしれません。
また、患者さんが多いクリニックであれば、なかなか、時間をかけて説明してもらう機会も少ないかもしれませんが、考えようによっては、それだけ人気のある先生と言えるかもしれませんので、質問事項を整理して効率よく相談される工夫、先生以外の看護師さんやカウンセラーの方にご相談されるのがよいかもしれません。
不妊治療には、特有の事情があって、妊娠を妨げている本当の原因が分からないことも多く、原因が分かって治療しても授からないことも少なくありません。
人工授精や体外受精の妊娠率も決して高いとは言えず、治療とは言うもののギャンブルのような側面があるものです。
ですから、なかなか授からないことは本当にお辛いことと思いますが、冷静に状況を認識し、セルフで出来ることと出来ないこと、医療で解決できることと、解決できないことを、きちんと把握して、ご主人と治療方針をすりあわせていくことが大切です。
もちろん、どうしても納得できないこととか、先生と合わないということであれば、早く、転院をお考えになるのがよいとは思いますが、治療の結果が伴わないことが、すなわち、転院の理由にはならないと思います。
ご参考になりましたでしょうか?