特に、"高温期の過ごし方"については、不妊治療を受けていらっしゃる方も受けていらっしゃらない方からも 多くのご相談が寄せられます。
さて、この"高温期の過ごし方"については、どの先生も、「普段通りの生活でいいですよ」と答えられます。
要するに、特別に注意することはない、普通にしていればいいということなんですが、そう言われれば、言われたで、今度は、 自分の"普段通り"は、 世間の"普段通り"と考えてよいのだろうかという心配が、頭をもたげてくることが多いのではないでしょうか。
特に、彩さんのように、頻繁にツーリングに出掛けられるというような、ちょっと、誰もがやっているとは言いがたい趣味や習慣をお持ちの方であれば、尚更のこと、 そんなふうに考えてしまうのかもしれません。
どう考えればいいのでしょうね?
まず、ご理解いただきたいのは、着床期に、どの程度の衝撃や動きが身体に加わると、着床の妨げ、或いは、妊娠の継続を阻止するのか、
明確な線を引くことは不可能だということです。
なぜなら、実際に、実験をして確かめてみなければならないのですが、そもそも、そんな実験なんて、倫理上、出来るわけがないからです。
動物実験をやって、それを参考にするわけにもいかないでしょうし。
また、個人差も大きいものでしょうし、仮に、実験ができたとしても、着床できなかった、あるいは、妊娠が継続できなかった場合、それが、運動や衝撃のせいなのか、あるいは、残念ながら、もともと、受精卵にそれだけの生命力がなかったのか、本当のことなんて、誰にも分からない、確かめようがないわけですね。
ですから、これは大丈夫だけど、あれはダメ、なんて、言えない、分からない、誰も判断のしようがないわけです。
実際のところ、これまでの私たちの経験上も、その時期にスキーにいって、数え切れないくらい尻もちをついていたとか、フルマラソンに参加していたとか、エアロビクスのインストラクターで飛んだり、はねたりしていたという方が、普通に妊娠し、元気なお子さんを出産されています。
もちろん、一概には言えませんが、そんな新しい生命はそんなやわなものではないのかもしれません。
心配するより、生命力を信じるほうがよいのかもしれませんね。
結論としては、ご自身で判断するしかないわけですから、ご自身が、気になって、心配なのであれば、やめればよいのではないでしょうか。後から後悔したり、自分を責めたりするようになるのは嫌ですからね。