ただ、不妊治療においては、意外にも、そういうことが少なくないようです。
もちろん、私たちには、どの先生の診断内容が適切なのかをコメントする立場にありませんし、だいたい、そのようなことは不可能で、かつ、望まれているわけでもないと思いますので、不妊治療の特殊性を鑑みながら、治療を受ける際の考え方として参考にしてもらえるようなお話しが出来ればと思います。
さて、不妊治療では、妊娠を妨げている原因を突き止めて、その原因に対して治療を施すことで妊娠することを目指すわけですが、いかんせん、その診断や治療はとても複雑です。
例えば、原因がハッキリしないことが多かったり、原因と思われることが変動したりといったことは決して珍しいことではありません。
また、もしかしたら、いくつかの原因が存在したり、或いは、周期によって、原因が変わったりすることもあるのかもしれません。
そんな、"妊娠しづらい状態のあやふやなところ"も、先生によって言うことが異なる原因の1つかもしれません。
ですから、そんな不妊治療の特殊性を理解しながらも、ご自身で、おぼろげながらも、自分たちはどこに問題があって妊娠しにくいのか、そして、今、どのような方針のもとで、どのような治療を受けているのかを理解することが、早く望みを叶えるために、とても大切なことだと思います。
ただ、それぞれの先生の断片的な考えや見解だけを、患者が咀嚼して、自分たちに相応しい判断を下すのは、大変難しいというか、ほとんど、不可能なことだと思います。
ですから、たとえ、専門家といえども、ただ、その診断結果だけをありがたく受け入れるのではなくて、なぜ、そのような診断を下されたのか、そして、1つの検査の結果だけではなしに、その検査の結果を踏まえて、どのような考え方や方針をもとに、どんな治療の選択肢があるのかを確認しておきたいものです。
そして、最終的には、自分たちにとって信頼できる先生と早く出会うことが、なによりも、大切だと思います。
ご参考になりましたでしょうか?