乳製品ついては、その残留ホルモンの影響を懸念する専門家の報告があります。
アメリカでは、成育を早めたり、肉質をよく目的で、ほとんどの食肉牛にホルモンが投与されていますが、食肉や乳製品にそれらのホルモンが残留しているため、それを食べた男性は、女性ホルモン過多になって、生殖機能の低下を招くおそれがあるのではないかというものです。
また、大豆に含まれる植物性エストロゲンについても同様の報告があります。
ただし、このような環境ホルモン(内分泌かく乱物質)的な影響についての報告は、日頃の乳製品や大豆の食べる量が多い男性ほど、精子の数が少ないという試験結果をもとにしているのですが、だからといって、乳製品や大豆が精子の数を低下させると断定できるわけではありません。
要するに、乳製品や大豆を食べることと、男性の精子数に相関関係があっても、因果関係があるとは限らないということです。
ここ数年、度々、指摘されている携帯電話の電磁波と男性不妊の関係も同様で、それらの因果関係は、極めて、"グレイ"です。
そもそも、乳製品にしても、大豆にしても、人間にとって、長い食習慣があるわけで、もしも、それらを食べることで、男性の生殖力が落ちるのであれば、人類はとっくに、滅亡していたはずです。
ですから、乳製品の影響については、全く心配ないとする専門家が圧倒的です。
まあ、乳製品や牛肉ばかりを偏って食べることは、生殖能力以前に健康によくはありません。
食生活については、何でも偏りなく、バランスよく食べること、これに尽きます。